仮想通貨を今から買うなら知っておくべき基礎知識や選び方
昨年末から価格が急騰し、連日賑わいを見せるビットコイン、そして仮想通貨。もしも興味を持って今から買おうと考えているのなら、その前に知っておくべき3つのことを解説します。
目次
仮想通貨を今から買うなら知っておくべき3つのこと
今から仮想通貨取引を始めるのであれば、まずは販売所と取引所のどちらで購入したほうがお得かを理解するべきです。また業者の選び方や銘柄の選び方も、前もって把握しておくとスムーズに取引が開始できますよ。
ここでは仮想通貨取引の基礎的な知識ではありつつも、特に重要なテーマを3つご紹介します。
仮想通貨は取引所で買うべき
販売所と比較して有利なレートで取引できる可能性が高いので、取引所での取引をおすすめします。
仮想通貨は仮想通貨交換所で購入することになりますが、その仮想通貨交換所には販売所と取引所の2種類の窓口があるので(一方のみの場合もある)、どちらで取引するか決めなければなりません。
販売所は仮想通貨交換所を相手に取引することになり、実質的な手数料としてスプレッドが設定されます。スプレッドは仮想通貨やその時の状況によって変化しますが、数万円程度が設定されることも珍しくありません。あるビットコイン販売所では、1ビットコイン当たり200万円程度の価格の時にスプレッドを8万円ほどに設定していたこともあります。スプレットが8万円の場合の一例ですが、売却価格は196万円であり、購入価格は204万円などとなります。したがって204万円で購入したものの、売却価格は196万円なので利益を得るためには8万円以上の値上がりを待たなければならないことに…。仮想通貨交換所もビジネスとして仮想通貨の売買を行っているので、スプレッドをなるべく広く設定し儲けが出るようにするわけです。
一方の販売所はユーザー同士が交換所を介して取引するため、双方が価格を決定できます。たとえばビットコインのチャートが200万円であった場合には、200万円前後で売りに出されていることも少なくありません。仮にチャートと同額の200万円で購入できれば、上記したケースと比較すると4万円もお得に購入できる計算です。
もちろん取引所の場合は、需要と供給によって価格は決定します。あなたの望んだ価格でビットコインが売りに出されていない可能性もあるため、売買が成立しない可能性もあります。しかし個人が価格を決定するため、お買い得価格で売りに出されていることも珍しくありません。1円でもお得に購入し、1円でも高く売りたいのであれば取引所を利用しましょう。
ちなみに販売所を利用するメリットは、確実に売買できるところ、さらには取引が簡単であるところです。販売所では業者が前もって価格を明示しているので、その金額に納得すれば注文を出してすぐに成立します。また金額が決まっているので、購入時には数量を指定するだけなので手間もかかりません。価格に関係なくすぐに仮想通貨をゲットしたい、とお考えの方には販売所の利用も良いかも知れませんね。
各手数料で比較して業者を選ぼう
仮想通貨交換所には上記のとおりに販売所と取引所があるので、まずは取引所が用意されているところを選びましょう。さらに仮想通貨を取引する時には手数料も発生するため、そちらも比較するべきです。
投資した結果、儲かるか、それとも損するかを100%予測するのは不可能です。しかし手数料は固定費であるため、業者選びの時にしっかりと比較すれば抑えられます。わからないものに手間を掛けるのではなく、まずはコストの比較をしっかりと行うべきです。
大きく分けると、仮想通貨交換所には4つの手数料があります。
- 口座開設手数料
- 日本円の出入金手数料
- 仮想通貨の出入金手数料
- 取引手数料
口座開設手数料については、ほとんどが無料としているので気にする必要はありません。口座維持手数料も、基本的に無料のところがほとんどです。
日本円の出入金手数料および仮想通貨の出入金手数料は、業者によって若干異なります。入金手数料に関しては無料としているところが多い印象ですが、出金時には一定の料金が発生するのが一般的です。金額によっても異なりますが1回あたり数百円程度なので、小刻みに出金するのではなく、なるべくまとめて引き出すなどすれば手数料の節約になるでしょう。
業者選びの手数料比較の肝となるのが取引手数料になります。取引手数料については無料としているところもあるため、少しでもお得に取引したいのであればコストが掛からない業者が望ましいです。
お得に仮想通貨が取引できる取引所に関しても、取引時には手数料がかかる業者もあればかからない業者もあります。取引所の取引手数料には、Taker手数料とMaker手数料と呼ばれるものがありTaker手数料は購入時にかかるもので、Maker手数料は売却時にかかるものです。こちらの手数料はパーセンテージで示されるのが一般的で、マイナスの値が示されることもあります。マイナスの場合は、手数料を支払うのではなく受け取ることになります。取引手数料がかかる場合は、Taker手数料とMaker手数料の双方を比較してくださいね。
また口座にあるお金よりも大きな取引ができるレバレッジ取引を行う場合にも、一定の手数料が発生します。レバレッジ手数料と呼ばれるものであり、ロスカット時や1日ごとに発生するものもあるので事前に確認しておくと良いでしょう。もちろん通常の現物取引であれば、レバレッジ関連の手数料は発生しません。
選ぶ銘柄はビットコインが無難
仮想通貨と一言で言っても、実際には1,000を超える銘柄があるとされています。仮想通貨交換所によっては、10を超える銘柄を取り扱っていることもあるので、どれがいいのか迷う方も少なくありません。
仮想通貨選びは極めて重要であり、あくまで投資であることを理解する必要があります。わけのわからない新興の仮想通貨であると、将来的に10倍や100倍になることもあるでしょう。しかし10分の1や100分の1になる可能性も当然あります。最終的には誰も取引しておらず、売りに出しても買い手がつかない、などの状況まで考えられるのです。
仮想通貨取引はギャンブルではないので、各仮想通貨の目的や仕組みの違いを理解し、将来価値が上がるかを判断して決めましょう。ただ仮想通貨は歴史も浅く、それぞれを詳しく知ることは簡単ではありません。
投資のセオリーと言えば「知らないものに投資しない」ですが、無難なものとしてビットコインがあります。そもそもビットコインは、数ある仮想通貨の中でも時価総額が最も高額です。株であれば、時価総額が高い企業ほど値動きが安定していて、信頼も高い銘柄だと考えられていますよね。もちろん仮想通貨に株取引の常識が100%当てはまるわけではありませんが、逆に時価総額が低い通貨を選ぶ理由はないでしょう。そもそも仮想通貨の中ではビットコインが最も古く、信頼と実績もあります。
仮想通貨の分析は難しいとされていますが、比較的ニュースサイトでも毎日のように取り扱いがあるため、それらの情報を取引に活かすことも可能です。ビットコイン以外の仮想通貨の話題はなかなか情報サイトでも取り上げられることはないため、分析自体が不可能に近いです。
ビットコイン以外の仮想通貨にもチャレンジしてみたいのであれば、イーサリアム(ETH)あたりを狙ってみても良いかも知れません。2021年2月現在では、15万円台を行ったり来たりしていますが、時価総額はビットコインに次ぐ第2位です。2015年に登場した比較的新しい仮想通貨ですが、スマートコントラクトと呼ばれる契約実行の仕組みが備えられています。契約情報はブロックチェーン上に書き込まれるので、改ざんされるリスクは少なくセキュリティ的にも優れているとされています。イーサリアムについては、取り扱っている仮想通貨交換所も多いので売買しやすい点も魅力の一つです。
そもそも今から買うべき?
「今から買うならビットコインがおすすめ?」と聞かれても、正直なところ分からない、という他ありません。仮想通貨の予測は、為替取引よりも難しいとされているからです。
ただ、いずれにしてもビットコインについては2017年につけた最高値を更新したのが2020年の年末です。今後も大きく値動きするのは年単位と考えられるので、とりあえず購入して塩漬けにしておくのも良いでしょう。
ちなみに2020年3月の1ビットコインの価格は60万円ほどでした。それが2021年の1月に、420万円にもなったのです。1年弱で7倍ほども価格が上がったことになるので、仮に100万円分買っていれば700万円程度になっていたことに…。
今後も同様に大きく値が上る可能性も秘めているので、リスクがそれほど高まらない取引方法で参加してみてはいかがでしょうか。
実は低リスクでビットコインが購入できるおすすめの方法が一つあります。
わからないから積立投資がおすすめ
仮想通貨はいつが買い時かを知るのはかなり難しいので、積立投資を活用しましょう。放ったらかしでも儲かる可能性があるものであり、購入価格を平均化できるメリットがあります。
積立投資とは月々1万円分など少額を購入するものであり、リスクも抑えられます。
まず注目してほしいのが、心理的な負担感が少ないところです。毎月自動的に積み立てられるので、価格の予測などをする必要は一切ありません。分析等も不要なので、購入のタイミングに頭を悩ませることもありません。銘柄を選んで、あとは毎月の購入額を設定するだけです。
1,000円や1万円など、低額で投資できる点にも注目です。確かに、ビットコインは1通貨あたり300万円から400万円など高額です。しかし、0.0001ビットコインなど小数点以下の取引も可能なので、低額予算でも十分に対応してもらえるわけです。いきなり10万円や100万円の資産をリスクに晒すのは嫌ですよね。でも積立投資であれば、1ヶ月あたり数千円から1万円で対応してもらえるので、経済的負担感も少なめです。
ちなみに積立投資で大きく儲かりやすいのが、上昇トレンドのケースです。価格が上がり続けていると、買い増し続けている状態になるので利益が毎月のように積み重なっていきます。つまり2020年3月から2021年1月のように、長期上昇トレンドの最中に積立投資をしていたら大きな利益を獲得できるわけです。
でも、積立投資に対応している仮想通貨交換所は限られます。
以下に紹介する2社であれば、購入も自動で行ってくれるのでおすすめです。
積立投資できる仮想通貨交換所
積立投資できるおすすめの業者を2つご紹介します。それぞれの自動積立サービスの中身や業者としての特徴も明らかにします。
コインチェック:月々or毎日1万円から自動積立可能
画像引用元:仮想通貨取引所・販売所の口座開設|Coincheck(コインチェック)(2021年1月8日取得)
「Coincheckつみたて」と呼ばれるネーミングで自動積立サービスを実施しています。最低積立額は月々1万円であり、月イチつみたてプラン(月に1度だけ買い付けを行う)と毎日積立プラン(日割りして毎日積み立てる)の2つのプランが用意されています。毎日積立プランは従来の積立に比べリスクを大幅に抑制できので、より安定した収益を狙いたい方は利用してみましょう。
気になる手数料は無料であり(口座振替手数料、積立サービス手数料)、銀行口座直結であるため購入時に自動的に銀行からコインチェック口座に振り替えてくれます。銀行口座に毎月の指定額が入金されている限りは残高不足になることもないため、安定した積立投資が利用できるのです。
対応している取扱通貨も多く、ビットコインをはじめイーサリアムやビットコインキャッシュ、さらにはリスクなど13銘柄にもなります。
Coincheckつみたてを利用してビットコイン等の仮想通貨をゲットしたものの、いつ売ったら良いのか分からない、と悩む方も少なくありません。そんな方には仮想通貨を貸し付ける「Coincheck貸暗号資産サービス」がおすすめです。
Coincheck貸暗号資産サービスとは、仮想通貨をコインチェック側に貸し出すことで利息を得るものです。最大年率は5.0%にもなるため、一定の利益に繋がる可能性もあります。ただ指定した期間中の中途解約は認められていないので注意してください。貸出中にチャートが急激に上昇して売り時がやってきたとしても貸暗号資産サービス利用中は指をくわえて見ている他ないのです。ちなみに貸出期間は、14日間・30日間・90日間・180日間・365日間です。心配な方には短期の貸し出しがおすすめですが、短期間になればなるほど年率が下がりますよ。
コインチェックは、仮想通貨取引初心者の方にもおすすめです。操作性の良いインターフェースを備えており、シンプルなデザインなので直感的な操作も可能です。メニューなども見やすく、価格なども明示されているので取引のイメージもしやすく使いやすさ抜群。
最短即日口座開設もできるので、すぐに仮想通貨を購入したい、とお望みの方にもおすすめです。
コインチェックは取引手数料が無料で、しかも取引所があるため他社よりも大幅にコストを抑えて取引できる可能性が高い。また、コインチェックは無料で仮想通貨の自動積立が使える。買い時がわからなくてもほったらかしで儲かる可能性がある。
\年利最大5%でレンディング可能/
GMOコイン:月々1,000円から自動積立可能
画像引用元:ビットコイン・暗号資産(仮想通貨)の取引ならGMOコイン(2021年1月21日取得)
「つみたて暗号資産」と呼ばれるサービス名で自動積立を行っています。月々1,000円からの自動積立に対応しているため、より少額で低リスクな仮想通貨取引を行いたい方におすすめです。一方で銀行口座からの自動振替には対応していないため、1年分など積立用の金額をまとめてGMOコイン口座に入金しておくと良いでしょう。自動積立利用時の手数料は一切かからないので、お得に運用できます。
全部で10銘柄の自動積立に対応していますが、銘柄によって最低積立金額が異なります。ビットコインは月々最低1,000円ですが、ライトコイン(LTC)・ステラルーメン(Stellar Lumens)・ベーシックアテンショントークン(BAT)などは月々最低2,000円、オーエムジー(OMG)は月々最低5,000円になるので事前にチェックしておきましょう。
自動積立で購入した仮想通貨の売り時がわからないのであれば、コインチェックのCoincheck貸暗号資産サービスと同様のサービスである「貸暗号資産」の利用を検討しましょう。こちらは最大年率が3.0%になります。手数料(償還時に受取予定の貸借料の10%)がかかりますが途中解約も可能です。
プランは年率 3%コース(3ヶ月)と年率 1%コース(1ヶ月)の2つが用意されているので、お好きな方をお選びください。
GMOコインのメリットとして忘れてはならないのが安全性です。仮想通貨交換所として抜群のセキュリティを誇り、今までに大きな問題を起こしたことはありません。サイバー攻撃による被害の報告もこれまでにないのです。大事な資産を預けるに足る業者と言えます。
ただ取引所の利用時には、取引手数料が発生するので注意してください。Makerは-0.01%であり、Takeは0.05%になります。Makerがマイナスであり支払うだけではなく売却時に一部は戻ってくるので、取引手数料は気にしなくても良いかも知れません。
GMOコインも販売所だけでなく取引所がある。ただし取引手数料は有料で、購入時には0.05%が必要。一方で売却する場合は0.01%分の手数料をもらえる。また、月々1,000円からの仮想通貨自動積立にも対応。