FXのサヤ取り（アービトラージ）とは？そのメリット・デメリットからおすすめのFX業者まで徹底解説

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FXのサヤ取り（アービトラージ）とは？そのメリット・デメリットからおすすめのFX業者まで徹底解説

作成年月日 : 2019/09/24

FXの手法の中に、サヤ取り（アービトラージ）と呼ばれる手法が存在します。サヤ取り（アービトラージ）とは、同じようなタイミングで相関性の強い通貨を対象に買いポジション、売りポジションそれぞれ持つ投資手法のことを指します。サヤは投資用語で「価格差」を表し、チャートは上下していくため、対象となる通貨の価格差を狙って取引するのが「サヤ取り」の基本です。いわゆる両建て（買いと売りのポジションを両方持つこと）となることが特徴です。

個人トレーダーでは、実際にサヤ取りを研究、そして、実践する人はごく少数と言われていますが、サヤ取りを理解してトレードを行えばほぼ確実に利益を出すことができます。実際に、大きな資金を動かすことが可能なヘッジファンドなどでは利殖（利益を増やす）の基本戦術と呼ばれ、愛用されている手法になります。

今回の記事では、サヤ取り（アービトラージ）について理解を深めたい人向けに、サヤ取りについての手法について解説していきます。併せてサヤ取りに適したおすすめFX業者も紹介いたします。

FXのサヤ取りは2種類ある
サヤ取りに適したFX業者を紹介
- GMOクリック証券：サヤ取りに有利な分析ツールがある
- みんなのFX：スワップとスプレッドに強み

FXのサヤ取りは2種類ある

FXにおけるサヤ取り方法には、下記の2種類があります。それぞれ解説していきます。

スワップポイントを利用したサヤ取りの手法
為替によるサヤ取りの手法

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スワップポイントによるサヤ取り

おそらくサヤ取りと言えば、多くの方がこちらの「スワップポイントによるサヤ取り」をイメージすると思います。

スワップポイントによるサヤ取りは、各FX業者によりスワップポイントの設定が違うことを突いた取引手法です。

この方法はFX業者の口座を2社用意する必要があります。そして異なる2社で、買いと売りそれぞれのポジションを同じ通貨ペア、同じ通貨量で持ちます。

サヤ取りの条件: A社→買いポジション/B社→売りポジション; 同じ通貨ペアを同じ通貨量でエントリー

例えば、A社ではドル/円の買いスワップがプラス70円、B社ではドル/円の売りスワップがマイナス40円だとします。A社で買いポジションを持ち、B社で売りポジションを持てば、スワップ差が30円のプラスになる、という手法です。

当然両建て状態なので、値動きが上だろうが下だろうが損益額は変わりません。

莫大な利益は難しいですが、コツコツとスワップポイントを稼ぎたいという人にとってはスワップポイントによるサヤ取りはおすすめの方法になります。

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為替によるサヤ取り

「為替によるサヤ取り手法」は、相関性の高い通貨ペアを利用してトレードをしていく方法です。相関性の高い通貨ペアというのは、値動きが近い組み合わせのことを指します。

よく為替によるサヤ取りで使われる通貨は「豪ドル」と「ニュージードル」です。そもそもオーストラリアとニュージーランドは、①オセアニア地域であり隣通しの国②経済の連動性が高い（両国とも最大の相手国は中国）③金融政策や市場政策が似通っている、という共通点があるため、チャートの動きが似ているという特徴があります。

過去20年の豪ドル/円とニュージー/円のチャートを見ると、ほぼ同じ動きをしており、豪ドル/円がニュージー/円のチャートよりも高くなっています。

豪ドル/円のチャート

※豪ドル/円のチャート

ニュージー/円のチャート

※ニュージー/円のチャート

上記を見てみると、非常に似ている動きをしていることがわかります。この似ている動きを利用して、為替によるサヤ取りを行っていきますが、豪ドル/円とニュージー/円で一例をあげてみます。

例えば、豪ドル/円が74円、ニュージー/円が67円だとして、このときに豪ドル/円を74円で買い、ニュージー/円は67円で売りを入れたとします。そこから豪ドル/円が80円、ニュージー/円が71円になったとして、それぞれのポジションを決済します。

すると、豪ドル/円は6円×取引数量の利益、ニュージー/円は4円×取引数量の損失となりますが、結果的に2円×取引数量の利益が発生したことになるため、ニュージー/円の損失が出たとしても結果的に利益が出たということになります。

小さい価格差でエントリーを行い、価格差が大きくなったときに決済をする「為替によるサヤ取り」もありますが、一方で、大きい価格差でエントリーし、小さい価格差で決済をするときもあり、この場合は豪ドル/円が売りポジション、ニュージー/ 円が買いポジションになります。

為替差益によるサヤ取りは、文字通り為替差益を狙うことができるので、前述のスワップポイント狙いのサヤ取りよりも難易度は上がりますが、より利益を狙うことができます。

相関関数というデータからも分かる豪ドルとニュージーランドの相関性

なお、より詳細なデータでは「相関関数」というデータからもその相関性を見ることができます。

相関係数とは、1は完全な相関、1に近いほど相関性がある動きになるという指数になりますが、その相関関数を見ると、豪ドル/円とニュージー/円の相関性は「0.88」という数字になり高い相関性を示しています。

ちなみに、豪ドル/円と中国元/円の相関関数は「0.97」、ニュージー/円と中国元/円の相関関数は「0.96」ととてつもなく高い数値を叩き出しています。（ただし中国元は世界的に見ると流通量の少ないマイナー通貨のため、ほとんどのFX業者は扱っていません）

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サヤ取りのメリット・デメリット

実際に、サヤ取りを使ってトレードしたいと思った人もいるかと思います。続いてサヤ取りのメリット・デメリットも紹介していきます。

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サヤ取りのメリット

まずサヤ取りのメリットですが、長期目線のトレードになるので、チャートに張り付く必要がないということです。デイトレードやスキャルピングトレードだと何度も見ないといけない手間が発生しますが、サヤ取りは時間的に縛られることがないのが、メリットになります。

また、相関性が高い通貨を選別してエントリーポイントを間違えなければ為替差益や含み損は少なくなる傾向にあります。もちろん、その相関性が一過的に崩れることもありますが、基本的には相関性は維持するので、リスクを極力まで減らすことができるのがサヤ取りという手法です。

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サヤ取りのデメリット

夢のような手法と思われていたサヤ取りですが、デメリットも存在します。

まず、サヤ取り手法は、買いポジションと売りポジションを同時に持つので、証拠金が多く必要になる点です。特にスワップポイントによるサヤ取りはFX業者の口座を2つ用意しなければならないので資金を分散して入れておく必要があるので注意が必要です。

次に、サヤ取りを行う際はポジションの長期保有を覚悟しなければならない、という点です。サヤ取りは長期間保有しなければならないことが多く、一度ポジションを持ってしまうと、サヤ（価格差）が発生するのを待たなければなりません。その期間はポジションを塩漬けにしなければならないので、効率的に資金を増やしていきたい人にはサヤ取りは向かない手法になってしまいます。

このようなデメリットもあるので、サヤ取りする際はしっかりと理解しておくことが必要です。

なお、デメリットではありませんが注意点として、スワップを利用する場合にはスワップの変動にご注意ください。買いスワップ＞売りスワップの状態でサヤ取りを始めたのに、いつの間にか買いスワップ＜売りスワップと逆転していることもあります。こうなるとただただ損するだけになってしまいます。

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サヤ取りに適したFX業者を紹介

ここまでサヤ取りについて解説してきましたが、実際にサヤ取りを行うためにはどのFX業者がおすすめか気になりますよね。

サヤ取りに適したFX業者を見極めるポイントは以下になります。

スワップポイントが高い
スプレッドがなるべく狭い
サヤ取りに関しての情報を取れる

以上を踏まえて、サヤ取りに適したおすすめFX業者を紹介します。

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GMOクリック証券：サヤ取りに有利な分析ツールがある

GMOクリック証券取引手数料0円、スプレッド0.2銭（米ドル／円）、信託保全100％

画像引用元：GMOクリック証券取引手数料0円、スプレッド0.2銭（米ドル／円）、信託保全100％（2020年8月14日取得）

GMOクリック証券は、トレーダーからの評判が高いFX業者です。それは数字にも現れており、FX取引高世界一を7年連続獲得、口座開設数も60万口座以上達成しています。

GMOクリック証券が人気の理由の一つとして、ツールの充実さがあります。今回紹介するのは以下の2つのツールです。

はっちゅう君FXプラス→分析もできる注文ツール
プラチナチャート→分析専門ツール

「はっちゅう君FXプラス」は注文をしたり、多角的に分析するツールです。

GMOクリック証券 - はっちゅう君FXプラス | はっちゅう君シリーズ | 取引ツール

画像引用元：GMOクリック証券 – はっちゅう君FXプラス | はっちゅう君シリーズ | 取引ツール（2019年10月18日取得）

このはっちゅう君FXプラスはFXトレーダーからも評価されているツールで、以下の独自機能があります。

複数のポジションを全決済する機能
ドテン注文（買い・売りのポジションを反転させる注文）にも対応
チャート画面の直感的操作が可能
例：チャート上でカーソルを当てて任意のレートにドラッグするだけで注文変更が可能

また、サヤ取りに使える独自ツール「プラチナチャート」も非常に便利なツールになります。プラチナチャートはチャート分析に特化したツールですが、特に使いやすいのが「比較チャート」です。比較チャートを使えば一つのチャート画面の中で相関性の高いチャートの価格差を追うことも容易にできます。

GMOクリック証券 - プラチナチャートプラス | 取引ツール

画像引用元：GMOクリック証券 – プラチナチャートプラス | 取引ツール（2019年10月18日取得）

実は同じチャート上に異なった通貨ペアを同時表示ができるツールはプラチナチャートくらいしかありません。いかにプラチナチャートが独自性が高いのかもわかります。

GMOクリック証券では取引環境の良さも売りにしています。最近、取引コストの改善が図られ、なんとドル円で最低0.2pips〜と低スプレッドを提供することになりました。さらにスワップポイントも業界屈指の高さを誇っているのも魅力の一つです。GMOクリック証券では、スワップポイントによるサヤ取りトレードをしたい人もおすすめの業者になります。

ただいまGMOクリック証券では新規口座開設者向けのキャッシュバックキャンペーンをやっています。この機会にぜひ口座開設してみてはいかがでしょうか？

全決済やドテン注文など、サヤ取りに適した注文方法あり
一度に複数のチャートを見れる「比較チャート」
スワップが高額！長期トレードに強み

手数料	通貨ペア数	最小取引単位
無料	18	10000
スプレッド
ドル円	ユーロ円	ポンド円
0.2銭	0.5銭	1.0銭

<span class="red bold bg_orange">スワップが高額で取引ツール、チャートソフトも使い勝手が良く、サヤ取りにおすすめなFX会社。サヤ取りだけでなく、FX取引の際には「プラチナチャート」を試してみてほしい。プロにも人気のFX会社だ。

キャンペーンなし

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みんなのFX：スワップとスプレッドに強み

FXをもっとやさしく「みんなのFX」

画像引用元：FXをもっとやさしく「みんなのFX」（2019年9月27日取得）

みんなのFXは最近かなり力を付けているFX業者です。スワップポイントの条件が良く、特に売りスワップは主要FX会社の中でも安い。また、高金利通貨ペアのスワップが高く、スワップ面においてはぜひ検討して欲しいFX会社です。

スワップポイント比較・一覧表（2021年4/23時点）
		ドル円	ポンド円	トルコ円	メキシコ円	南アフリカ円
みんなのFX	買い	2	4	35	5.1	12.2
みんなのFX	売り	-5	-7	-35	-5.1	-12.2
DMM FX	買い	4	11	-	8	12
DMM FX	売り	-7	-14	-	-11	-18
GMOクリック証券	買い	4	4	34	4	10
GMOクリック証券	売り	-7	-7	-37	-7	-16
FXプライムbyGMO「選べる外貨」	買い	2	2	35	7	17
FXプライムbyGMO「選べる外貨」	売り	-17	-17	-45	-10	-23
サクソバンク証券	買い	-13	-30	51.01	3.72	7.5
サクソバンク証券	売り	-26	-46	-65	-8.73	-9.5
外為オンライン	買い	0	5	35	5	5
外為オンライン	売り	-25	-30	-95	-15	-20
FXTF	買い	2.9	1.9	35.1	5.0	7.0
FXTF	売り	-55.9	-57.5	-64.4	-17.0	-21.0
OANDA証券	買い	1	1	29	-3	12
OANDA証券	売り	-12	-12	-109	-5	-28
ヒロセ通商「LION FX」	買い	2	1	36	8	13
ヒロセ通商「LION FX」	売り	-83	-90	-66	-13	-23
JFX「MATRIX TRADER」	買い	2	1	36	8	13
JFX「MATRIX TRADER」	売り	-83	-90	-66	-13	-23

※1：全て10,000通貨単位で換算
※2：1日分のスワップを表記

スプレッドも条件はよく、特に高金利通貨にアドバンテージがあります。

主なFX会社の公表スプレッド（1万通貨取引時）
会社名	USDJPY	EURJPY	EURUSD
マネーパートナーズ　パートナーズFXnano	0.0銭^※1	0.0銭^※1	0.1銭
FXTF	0.2銭	0.4銭	0.3銭
みんなのFX	0.2銭	0.4銭	0.3銭
ヒロセ通商「LION FX」	0.2銭	0.4銭	0.3銭
JFX「MATRIX TRADER」	0.2銭	0.4銭	0.3銭
DMM FX	0.2銭	0.5銭	0.3銭
GMOクリック証券	0.2銭	0.5銭	0.3銭

※：2024年04月16日時点での情報です。最新情報は公式サイトをご確認ください。
※1：原則固定(例外あり)
※1：メンテナンス時間を除く
※1：キャンペーン期間（ドル円）：4月22日～11月29日
※1：対象時間（ドル円）：8時～28時
※1：対象時間（ユーロ円）：9時～27時
※1：対象時間（ユーロドル）：24時間