
追証なしのFX業者はある?どれだけ損失が出ても証拠金以上の損失が発生しないゼロカットシステムとは
更新年月日 : 2020/10/13
この記事の内容まとめ
- 2つの追証:1.証拠金維持率が低下したときに発生/2.ロスカットが間に合わなかったときに発生
- 1の追証が発生しないFX会社はみんなのFXなどいくつかある
- 2の追証が発生しない(=ゼロカット)FX会社は国内にはない
- ゼロカットは法律で禁止されている
- ただしロスカットが追いつかないほどの損失が発生する可能性は低い
FXは株式投資や不動産投資と違い、大きな資金を用意しなくても少ない資金で効率よくトレードができるため、サラリーマンや主婦にも人気の資産運用です。FXをやる理由は人により複数あると思いますが、基本的には利益を上げたい、収入を増やしたい、といった理由でFXをしている人が多いと思います。
しかし、FXでは思いがけない損失が出てしまうことももちろんあります。その中でも最悪なのは、追証(おいしょう)と呼ばれる「借金」をトレーダーが背負うこともあり、過去には追証が原因で破産した、というニュースもありました。
ただ実のところ、FXにおいてこの追証が発生するのはレアケースであり、特にFX会社選びで間違えなければほとんど追証の心配はありません。というわけで、追証について詳しく解説していきます。
目次
前提:追証なしとは?
まず追証(おいしょう)とは、「FX業者がトレーダーに求める追加で投入してもらいたい証拠金」を意味します。FXはその名の通り「証拠金取引」なので証拠金を担保にしてトレードすることができ、トレーダーは各FX業者が定める証拠金維持率まで取引することができます。この際に定義される「追証」は以下の2つです。
- FX業者が定める証拠金維持率を下回る可能性がある場合の「追証」
- 投入した資金以上の損失が出てしまった場合の「追証」
規定の証拠金維持率を下回った場合、ロスカット(FX業者が執行する強制決済)するFX業者がほとんどです。まれに、証拠金を維持するために当日以内に不足分を追加入金すればその取引を継続可能、できなければ持っているポジションをFX業者側で強制決済する、といった規定を設けているFX業者があります。これが①の追証にあたります。
この①の追証を設けているFX会社は、DMM FX、YJFX!、GMOクリック証券などが該当します。一方で、みんなのFX、ヒロセ通商、FXTFなどにはこの①の意味での追証制度がありません。
ロスカット値に達した後、追加で保証金を入金すればロスカットを回避できる「追加証拠金(追証)制度」はありません。
尚、万が一、口座残高以上の損失が発生し取引口座に不足金が発生した場合は、不足金額をご入金いただく必要があります。
引用元:よくある質問Q&A|ヒロセ通商(2020年4月30日取得)
ロスカット回避の追加証拠金制度がないおすすめFX会社
手数料 | 通貨ペア数 | 最小取引単位 |
---|---|---|
無料 | 27 | 1000 |
スプレッド | ||
ドル円 | ユーロ円 | ポンド円 |
0.2銭 | 0.4銭 | 0.8銭 |
証拠金維持率低下時に発生する一般的な追証制度がない。そのためロスカットが間に合わない限り借金することはない。また、FX会社の中で初めて最短即日口座開設に対応し、申し込んだその日のうちに取引できるようになるスピード感が魅力。
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一方で、すでにポジションを持っているときにトレーダーの予想に反した方向に猛スピードで逆行してしまうと、ロスカットが間に合わずに口座残高以上の損失が出てしまうことがまれにあります。これが②の追証にあたります。
②の追証は国内のすべてのFX会社で発生する可能性があります。しかし海外のFXなら、②の追証もない会社があるのです。
このように「追証」には2つの意味がありますので、混同しないようご注意ください。
まずこの記事では「追証なし=口座残高以上の損失が発生しない」と定義づけて解説していきます。
国内FX業者はなぜ追証があるのか?
冒頭の通り、①の追証はFX会社によって有無が異なりますが、②の追証は国内のすべてのFX会社で発生する可能性があります。
その理由は法律(金融商品取引法)により縛られているからです。金融商品取引法の条文を見ると、以下のように「損失補てんの禁止」の記載があることが確認できます。
二 有価証券売買取引等につき、自己又は第三者が当該有価証券等について生じた顧客の損失の全部若しくは一部を補塡し、又はこれらについて生じた顧客の利益に追加するため当該顧客又は第三者に財産上の利益を提供する旨を、当該顧客又はその指定した者に対し、申し込み、若しくは約束し、又は第三者に申し込ませ、若しくは約束させる行為
三 有価証券売買取引等につき、当該有価証券等について生じた顧客の損失の全部若しくは一部を補塡し、又はこれらについて生じた顧客の利益に追加するため、当該顧客又は第三者に対し、財産上の利益を提供し、又は第三者に提供させる行為
引用元:e-Gov法令検索(2019年8月29日取得)
この条文があるため、日本国内のFX業者は「追証なし」にすることができません。追証なしにしてしまうと、法律違反としてFX業者側が罰せられるため、仕方なく追証をトレーダーに課しているという背景があります。
最近でも、国内FX業者である東郷証券が顧客の損失を補てんして経営陣が逮捕されるというニュースがあり、業界が騒然としました。
一方、海外FXの場合は海外の法律に基づくため、「追証なし」にすることができます。むしろヨーロッパの多くの国では「追証なし」を義務化して法律を制定している国もあり、日本だけが特質であるとも言えます。
海外FX業者がわざわざ「追証なし」にする理由
海外FXでは上述のように法律上の規制がないため「追証なし(=ゼロカット)」が可能になりますが、なぜわざわざ「追証なし」にしているのでしょうか?
海外FXではNDD方式(トレーダーの注文をそのまま市場に流す方式)を採用しているから、ということが挙げられます。
NDD方式はスプレッドが広いため、取引ごとに発生するスプレッドが大きな利益になります。つまりトレーダーの取引回数が増えれば増えるほど、海外FX業者の利益が増えることにつながるため、トレーダーに退場することなくずっと取引を続けてもらいたいという意図があるのです。
トレーダーに追証分の損失を背負わせて取引がなくなってしまうよりも、海外FX業者が損失分を被ったほうが海外FX業者にとっても結果的にメリットが大きいため、海外FX業者が「追証なし」という環境をトレーダーに提供しているのです。
海外FX業者と国内FX業者のメリット・デメリットの比較
海外FX業者を検討する際に、わざわざ海外FX業者を利用する必要があるかどうかを考えてしまいますよね。海外FXにも国内FXもそれぞれが持っている特徴があるので、この項では、海外FX業者と国内FX業者のメリット・デメリットについて以下にまとめてみました。
- 海外FX業者のメリット
- ゼロカットシステム(追証なし)があるため、借金を背負うリスクがない
- 高いレバレッジで取引ができ、業者によっては1000倍を提供
- 即日口座開設ができる業者もあり
- NDD方式を採用している業者が多く取引の透明性が高い
- 入金ボーナスを採用している業者もあり取引を有利に進めることができる
- 取引プラットフォームはMT4を採用している>
- 通貨ペアが国内FX業者より圧倒的に多く、マニアックな通貨ペアやCFD(日経225など)も取引可能
- 海外FX業者のデメリット
- 金融ライセンスがない業者もあり、信頼性に欠ける業者もある
- NDD方式が多いため、国内FX業者と比較するとスプレッドが広め
低スプレッド口座も用意している業者もあるが別途手数料を取られる - FX口座への入金が手間な業者もあり、出金は海外送金のためコストが高くなる
- 個人口座の税金は雑所得の扱いになるので利益を大きく出してしまうと税率が高くなる
税制上の控除や損益通算不可(法人口座は除く)
ハイレバレッジかつ追証のリスクがないことでは海外FXに軍配が上がります。少ない資金でレバレッジを高めてトレードしたい人は海外FX業者一択です。
- 国内FX業者のメリット
- 出金トラブルがなく信託保全が万全である
- スプレッドが非常に狭いため取引が有利になる
- 税金が分離課税扱いのためどれだけ利益を出しても一律20.315%の税率になる
- 3年間の繰越控除が利用可能
- 他の金融商品と損益を合算できる損益通算
- 国内FX業者のデメリット
- レバレッジがある取引の場合、追証が発生する可能性がある
- レバレッジ規制があり、レバレッジ25倍までの取引しかできない
- スキャルピングトレードを禁止している業者もある
- 取引ソフトが各社によって異なるため操作を覚えるのが手間になることも
スプレッドの狭さや税制面ではやはり国内FX業者に軍配が上がります。大きな資金を動かす人はわざわざハイレバレッジの海外FX業者を利用する必要がない(資金が潤沢にあるので低いレバレッジでの取引でも十分)ので、FXで大きな資金を動かす予定のある人は国内FX業者でも問題ありません。
「追証なし」で海外FXを選ぶのは間違い
海外と国内の違いをみると、やはりハイレバレッジでゼロカットがある海外FXに魅力を感じると思いますが、個人的な意見で言うと、相当FXに自信がある人でなければ、海外は使わない方が良いと思います。
その理由は以下の4点です。
- 「ハイレバレッジ=勝てる人はより儲かる」であり、勝てない人が使っても意味がない
- 国内FX会社の方がスプレッドが狭い=初心者でも勝ちやすい
- 国内FX会社の方が安心
- 国内FX会社でも追証が発生することはほとんどない
まずハイレバレッジというのは、儲かる金額も失う金額も大きくなることを意味します。つまり、元々取引がうまい人はその恩恵に与れますが、そうでない人にとってはデメリットにもなり得ます。
一方でスプレッドは勝率に影響してきます。当然、スプレッドが狭い方が勝ちやすいので、まだまだ取引歴の浅い初心者であれば、レバレッジよりもスプレッドにこだわった方が、より良い結果を得やすいでしょう。つまり、初心者ならレバレッジではなくスプレッドにこだわるべき=国内FX会社の方が良い、というわけです。
そしてなんだかんだ、やはり海外FXよりも、日本の金融庁のガチガチのルールに縛られたFX会社の方が安心です。また、出金手数料が無料で着金も早い、というは大きなメリットです。
そして最後に、実のところ、国内FX会社で追証が発生するのはレアケースであり、追証の有無でFX会社を選んでもあまり意味がありません。
- FX業者が定める証拠金維持率を下回る可能性がある場合の「追証」
- 投入した資金以上の損失が出てしまった場合の「追証」
前提でも紹介した通り、「追証」には2つの意味があります。このうち、①の追証はみんなのFXやヒロセ通商を利用すれば絶対に発生しません。
そして②の追証は、ロスカットが間に合わないような急激な相場の変動が起こらない限り発生することはありません。
つまり結局のところ、国内FX会社でも追証を避けることは十分可能なのです。
であれば、ハイレバレッジ以外に旨味のない海外FX会社を選ぶ理由はあんまりないというのが結論です。
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