FXはギャンブルではない!ただしビジネスモデルがギャンブルと同じFX会社もあるので気をつけよう
FXはパチンコや宝くじなどと同じ、ギャンブルなのか?その答えは、実際のところ難しいです。
ネット上には「FXはギャンブルだ!」「FXはギャンブルじゃない!」という全く結論が異なる記事もいくつか見られます。要するに、FXがギャンブルかどうかはその人の定義次第です。
したがってあくまでこれも個人的意見になりますが、私は「FXはギャンブルの要素を含むが、一般的なギャンブルとは違う」と考えています。つまり白か黒かで言うと、白に近いグレー。
ではなぜそう言えるのか、その理由を解説していきます。
目次
FXはギャンブル的要素を含むが一般的なギャンブルとは違う理由
FXには確かにギャンブル要素があります。いかに多様な分析方法があると言えど、将来の価格がどうなるかを完璧に言い当てることは難しい以上、ギャンブルと変わらない性質を持つとも言えます。
しかし、FXはパチンコや競馬などのギャンブルとはビジネスモデルが異なります。
まず、パチンコや競馬の場合、その収益のほとんどが参加者の賭け金です。「売上 – 当たった人への賞金 = 会社の利益」となります(賞金以外の経費は度外視しています)。
売り上げよりも賞金の方が大きくなってしまっては運営が成り立ちません。そのため、このようなギャンブルは会社側が必ず儲かる仕組みになっています。
実際に宝くじの収益データが総務省サイトで公開されているのでご確認ください。平成1年から平成29年までの29年間で、売上額が収益額を下回ったことは一度もありません。つまり、常に運営側が勝ち続けているわけです。
もちろん個人単位では勝ち負けもありますが、全体で見ると必ず主催者が儲かる、というのが一般的なギャンブルです。
一方でFX会社の場合、会社の利益は手数料です。取引手数料は無料の会社がほとんどですが、スプレッドやスワップなどの実質的な手数料から利益を得ています。
つまり、投資家の損得が直接FX会社の利益に関係してきません。
- パチンコや競馬など:会社(主催者)が必ず儲かる仕組みで、参加者が損することで会社(主催者)が儲かる
- FX:会社は手数料で儲ける仕組みで、参加者の損得は会社の損得と直接関係がない
要するに、一般的なギャンブルはトータルでは主催者が儲かる(=参加者が損する)仕組みになっていますが、FXは会社がただ仲介しているだけなので、参加者の損得が関係ないのです。
このように「どこで儲けているか」が異なるので、一般的ないわゆるギャンブルとFXとでは明確に違いがあると考えています。
分析ができるのはパチンコや競馬も同じ
「FXは分析して勝率を上げることができるので、ギャンブルとは違う」という主張をよく見かけますが、パチンコや競馬も分析する余地はあります。特に競馬は血統や競馬場の向き不向きなど、その分析手段は多岐に渡ると聞きます。
また、FX(株式投資)にはランダムウォーク理論というものがあり、分析を行ったポートフォリオと、猿がダーツを投げて当てた銘柄でポートフォリオとではその運用成績に大きな違いは生まれない、という主張もあります。
結局のところ、FXにも運の要素があります。それゆえに、FXはギャンブル的要素もあると考えます。
要注意:DD方式のFX会社はギャンブルと同じ利益相反の関係になるのでギャンブル要素が高い
というわけで、「FX会社は利用者の損得が直接関係ないので一般的なギャンブルとは構造が違う」という主張をしてきましたが、実はこれ、国内FX会社のほとんどが当てはまりません。
FX会社には、大きく分けるとDD方式とNDD方式の2種類があります。DD方式の会社は、先に説明した一般的なギャンブルとビジネスモデルが似ていて、利用者が損すると会社の利益となります。
- DD方式のFX会社:利益相反の関係にあるので、ビジネスモデルが競馬やパチンコと同じ
- NDD方式のFX会社:利益相反の関係ではないので、ビジネスモデルが競馬やパチンコとは違う
そして国内FX会社のほとんどがDD方式を採用しています。そのため、実は国内FX会社のほとんどがギャンブルと同じ収益構造をしています。
このような利益相反の関係にある以上、トレーダーが負けてくれないと会社の利益になりません。そこで、ストップ狩りや約定拒否など、トレーダーが損するような不正行為が行われる…可能性があります(このような現象は過去にも例がありますが、会社が意図したものなのかどうかはわかりません)。
つまり、よりギャンブル性を抑えるには、DD方式ではなくNDD方式のFX会社を利用するべきです。よってNDD方式のFX会社を2つ紹介します。
外為ファイネスト:NDD方式を公式サイトでも明言!
外為ファイネストは公式サイトでもしっかりとNDD方式を明言しています。
また、スプレッドは他社よりも広めで、ドル円は0.5〜1.5銭の変動性を採用しています。このようにスプレッドが広いのはデメリットではあるものの、スプレッドが広いことはNDD方式であることの証明でもあります。
- DD方式のFX会社:トレーダーの損失が利益になるので、スプレッドを狭くしても経営が成り立つ
- NDD方式のFX会社:トレーダーの損失は利益にならないので、スプレッドを広くしないと経営が成り立たない
また、外為ファイネストは独自の取引ツールを持たず、MT4を使ってトレードします。MT4はEA(エキスパートアドバイザー)を組み込むことで、自動売買プログラムを走らせることも可能です。
特に外為ファイネストではスキャルピングも禁止されていないので(DD方式だとスキャルピングを禁止している会社もある)、スキャルピング系EAを動かすなら外為ファイネストが最適だと思います。
以上の通り、外為ファイネストは透明性の高い環境でトレードすることができるので、より一層ギャンブルから遠い環境に身を置くことができます。
LION FX:スキャルピングOKでNDD方式の可能性大!
LION FXもNDD方式を採用している…と言われていますが、残念ながら公式サイトでの名言がありません。
しかし、DD方式にありがちなスキャルピングの禁止がないため、おそらくNDD方式に近いDD方式を採用していると考えられます。また、過去にはいくつかの媒体でNDD方式だと宣言していたこともありました。
スプレッドにおいても、ドル円0.2銭と狭いレートで配信しています。このことからも、完全なNDD方式とは言えない可能性が高そうです。
FXはやり方によっては身を滅ぼす危険性がある
以上、FXとギャンブルに関して解説しました。
いろいろな意見があり、個人的にもギャンブルとは違うとは思いますが、かといってギャンブル性が完全にないものだとも言えないと思います。
最後にギャンブルとFXの共通点をもう1つ挙げると、どちらも身を滅ぼす危険性があることです。
特にFXはレバレッジをかけることができるので、手持ちの資金以上に取引できます。その結果たいきんを手にすることもできますが、一方で大きな損失が出ることもあります。
また、負けを取り返すためにどんどん賭け金が大きくなっていき、最終的にはキャッシング、また酷いものだと会社のお金を横領するなど、犯罪行為にのめり込んでいく人もいます。
身を滅ぼす危険性がある、という意味ではFXもギャンブルも同じです。