個人事業主におすすめなビジネスカードはコレだ! 還元率や特典で比較した4枚を紹介
個人事業主になると、プライベートの支払いと事業の支払いを区別して経費精算を簡略化したいと考えることがあると思います。そんな時に便利なのが、事業用のクレジットカードとプライベート用のクレジットカードを2枚持ちして使い分けることです。事業用のクレジットカードは個人向けクレジットカードでも良いし、ビジネスカードと呼ばれる事業主専用のクレジットカードを持つのも良いでしょう。
この記事では個人事業主の方に向けて、個人向けクレジットカードとビジネスカードの違いや、おすすめのビジネスカードについて紹介していきます。
目次
個人事業主なら個人向けクレジットカードでもOKだけど、ビジネスカードへの入会がおすすめ
個人事業主の場合、プライベートな支出と事業の支出を分けるにはクレジットカードを2枚使い分ければ良いでしょう。
しかし、個人事業主は会社員と比較して安定性がないので、クレジットカードの審査に通りにくいのが現状です。そのため、事業費の支払い用にクレジットカードに入会するなら、ビジネスカードに入会することをおすすめします。ビジネスカードは最初から個人事業主の入会を想定しているので、審査において個人事業主であることがネックになりません。
また、基本的に個人向けのクレジットカードはプライベートな支払いを前提としたカードであり、事業費の決済はある意味イレギュラーな利用方法となります。そのため、あまりにカード会社の想定からかけ離れた使い方をしていると注意が入る可能性もあります。
以上の理由で、個人事業主が事業用にクレジットカードを使いたいなら、個人事業主向けのビジネスカードに入会することをおすすめします。個人事業主向けのビジネスカードはたくさんあるので、ここからは暮らしの達人編集部がおすすめする4枚のビジネスカードを紹介します。それぞれの特徴を比較して、自分に合った1枚を選んでください。
オリコEX Gold for Biz:還元率と年会費のバランスが良くコストパフォーマンスが高い
ビジネスカードの中で最もおすすめしたいのが、コストパフォーマンスに優れたオリコEX Gold For Bizです。このカードはポイント還元率と年会費のバランスが良く、また、ゴールドカードなので特典も豊富なのが強みです。
まずポイントについて紹介します。EX Gold for Bizで決済すると、1,000円の支払いにつき「暮らスマイル」と呼ばれるポイントが1.2ポイント貯まります。暮らスマイルは「オリコポイント」に即時で等価交換でき、さらにオリコポイントは1ポイント=5円のレートでAmazonギフト券やTポイントなどと交換できます。つまり「暮らスマイル1.2ポイント=オリコポイント1.2ポイント=6円」となるので、EX Gold for Bizのポイント還元率は0.6%です。
さらに年間のカード利用額に応じてポイントレートがアップします。年間200万円のカード利用があれば1,000円につき2.2ポイント付与にレートがアップします。この時のポイント還元率は1.1%となり、法人カードの中ではトップクラスの高還元率を誇ります。
年間カード利用額 | ポイント付与レート | ポイント還元率 |
---|---|---|
50万円未満 | 1,000円→1.2ポイント | 0.6% |
50万円以上 | 1,000円→1.7ポイント | 0.85% |
100万円以上 | 1,000円→1.9ポイント | 0.95% |
200万円以上 | 1,000円→2.2ポイント | 1.1% |
続いて年会費については初年度無料で2年目から2,200円(税込)がかかります。ビジネスカードにも年会費無料のカードはありますが、年会費が無料の代わりにポイントが貯まらない、というカードがほとんどです。一方オリコEX Gold For Bizは前述のポイント還元率を考慮すると、年間36万円以上のカード利用があれば年会費以上のポイントが貯まります。つまり年間36万円使うかどうかが損益分岐点になるので、入会の参考にしてください。
何れにせよ初年度は無料なので、入会1年目で様子を見て36万円以上利用するなら継続し、下回るようなら後ほど紹介する年会費無料のビジネスカード、ライフカードビジネスライトへの入会を検討することをおすすめします。
その他の特典を見ると、目立つのが空港ラウンジの無料利用特典です。当日の搭乗券があれば、以下の空港内にある対象ラウンジを無料で利用することが可能です。ラウンジではフリードリンクやWi-Fi、電源があるため、快適な環境で飛行機を待ちながら仕事することも可能です。
- 国内空港
- 成田空港、羽田空港、新千歳空港、秋田空港、仙台空港、新潟空港、中部国際空港、関西空港、那覇空港、大阪国際空港、高松空港、松山空港、福岡空港、熊本空港、大分空港、鹿児島空港
- 海外空港
- 仁川国際空港、ダニエル・K・イノウエ国際空港
ライフカードビジネスライト:年会費完全無料のビジネスカード
「年間のカード利用額が36万円を下回りそう」「年会費無料のビジネスカードに入会したい」という人は、無条件で年会費無料のライフカードビジネスライトへの入会をおすすめします。
また、年会費が無料なだけでなく、申し込みが簡単というメリットもあります。先に紹介したオリコEX Gold for Bizをはじめ、一般的なビジネスカードはWEB上の手続きだけで入会することはできず、紙面の申し込み用紙を取り寄せてから記入して返送する必要があります。そのため、入会までに手間と時間がかかってしまいます。しかし、ライフカードビジネスライトは個人向けクレジットカードと同じようにWEB上の手続きだけで完結します。最短でも申し込みから4営業日カード発行してくれるので、手間と時間を短縮できるでしょう。
ただし注意しなければならないのは、ライフカードビジネスライトはいくら利用してもポイントが貯まらないことです。年会費が無料なので損することがありませんが、逆に得することもないと言えます。カード利用額が大きい場合は先に紹介したオリコEX Gold for Bizのように、年会費が有料でもポイントが貯まるビジネスカードの方がお得なので、自身の利用環境とよく比較して検討してください。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード:年会費2万円でコンシェルジュデスクが使える
続いて紹介するのは、コストはかかるけど特典が豊富なビジネスカードです。セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードはその名の通りセゾンが発行するプラチナクラスのビジネスカードです。年会費も22,000円(税込)とこれまでのカードよりも高額です。しかし、プラチナカードは年会費5万円程度のものが多く、セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードは比較的安い域のプラチナカードだと言えます。さらに、年間のカード利用金額が200万円以上だと、翌年度の年会費が11,000円(税込)と半額になります。
- 関連記事:
- 【2万円以下】年会費が安いプラチナカードまとめ
たくさんある特典の中でもまず紹介したいのが、コンシェルジュデスクです。これは、自分専用の秘書を持てるような特典で、例えば出張のために必要な新幹線の予約、移動先でのホテル予約など、面倒な手続きをコンシェルジュに依頼することができます。もちろん「1泊1万円以下の安宿が良い!」「窓側が良い!」などのリクエストがあれば、それに適うような提案をしてくれます。もちろん、場合によっては条件にあった提案ができないこともありますが…。
また、お客さんとの会食にふさわしいお店選びなど、ビジネスにまつわる相談も可能ですし、「目当てのレアアイテムが売ってるお店を探して欲しい」など個人的なことも相談に乗ってくれることがあります。とにかく少しでも気になることがあればコンシェルジュに聞いてみると、解決できるかもしれません。そんな特典が年会費22,000円(税込)で手に入れることができます。
もう1つ特に紹介したい特典が、プライオリティパスの無料発行特典です。プライオリティパスとは世界中1,200ヶ所の空港ラウンジを無料で利用できる会員証のことで、本来は入会すると429ドル(=48,000円前後)の年会費がかかります。しかし、セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード経由で発行することで、年会費の支払いが免除されます。セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードの年会費は22,000円(税込)なので、こちらのカード経由で入会した方が圧倒的にお得にプライオリティパスを入手できるわけです。
ポイントについてはわりと平凡で、100円の支払いにき永久不滅ポイントが1ポイント貯まります。1ポイントは5円相当で金券などに交換できるので、還元率は0.5%です。ただ、永久不滅ポイントは有効期限がなく、失効することがないのでポイントの有効期限をいちいち気にしなくて良い、という点が他社のクレジットカードにはないメリットです。
また、還元率は0.5%と平凡ですが「SAISON MILE CLUB」に登録すると実はJALカードよりも高いレートでJALマイルが貯まる、という優れた特徴を持つため、実はJALマイラーにもおすすめします。このサービスに登録すると、クレジットカードでの支払い1,000円につきJALマイルが10マイル貯まります。本来「SAISON MILE CLUB」に登録するには年会費が必要ですが、セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード会員に限っては年会費無料で利用できます。
さらに、このサービスを利用しているとJALマイルに加えて、2,000円の支払いにつき永久不滅ポイントも1ポイント貯まります。永久不滅ポイントは200ポイントでJALマイル500マイルに移行できるため、これらを合計すると2,000円の支払いで22.5マイルが貯まる計算になります。100円換算だと1.125マイルの付与レートなので、100円で1マイル貯まるJALカードよりも高いレートだと言えます。
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アメリカン・エキスプレス・ビジネスカード:特典が豊富でステータスも高い
クレジットカードの中でもステータスが高く高級感があるアメリカン・エキスプレスも、アメリカン・エキスプレス・ビジネスカードと呼ばれるビジネスカードを発行しています。年会費12,200円(税込)と高額ですが、アメックスならではの豊富な特典があり、魅力に感じる人も多いと思うので紹介します。
まずはポイント制度について紹介します。アメリカン・エキスプレス・ビジネスカードで支払うと、100円につき1ポイントが貯まります。10ポイントで最大5円分として利用することができるので、還元率は0.5%です。さらに、年会費3,300円(税込)を追加してメンバーシップ・リワード・プラスに登録すると、10ポイントで最大10円分として様々な特典と交換できます。この時の還元率は1%にアップするので、登録することをおすすめします。
また、メンバーシップ・リワード・プラスに登録したうえでさらに無料の「ボーナスポイントプログラム」にも登録すると、Amazonを含め以下の対象店舗での買い物で、100円の支払いにつき3ポイントが貯まります。この時の還元率は3%に跳ね上がります。
- Amazon
- Amazon.co.jpでのショッピング
- Amazonマーケットプレイス
- Kindle本
- Amazon Business
- Yahoo
- ヤフーショッピング
- ヤフオク
- ヤフー官公庁オークション
- JAL
- JAL国内線・国際線航空券
- JALPAK国内・海外ツアー商品
- APPLE
- iTunes Store
- App Store
- iBooks
- Apple Music
- アメリカン・エキスプレストラベルオンライン
- 事前決済で購入のホテル・レンタカー
- 国内航空券
- HIS
- 海外航空券
- 事前決済となる海外ホテル
- 海外航空+ホテル
- 海外パッケージツアー
- 海外オプショナル・レンタカー
貯まったポイントの使い道の中でもおすすめなのは、航空会社のマイルに交換することです。アメックスのポイントはANAのマイルをはじめ15社のマイルに移行することができます。交換レートは1ポイント=0.8マイルですが、ANAマイルに限っては1ポイント=1マイルのレートで交換できるため最もおすすめです。
特典もどんどん紹介していきます。まず、このカードに入会すると日本国内28空港と仁川空港、ダニエル・K・イノウエ国際空港を無料で利用可能です。しかも、同伴者も1名無料なので、お客さんや家族と移動しているような場合でも一緒にラウンジを利用することができます。空港ラウンジ特典は、ゴールドカード以上であれば大体どのクレジットカードでも使える特典です。しかし、同伴者も1名無料になるクレジットカードは多くなく、アメックスならではの特典です。
また、空港では手荷物宅配サービスも利用できます。これは国際線を利用する際に、自宅から空港、あるいは空港から自宅まで手荷物1つを無料で宅配してもらえるサービスです。利用できる空港は成田国際空港、羽田空港、中部国際空港、関西国際空港に限られています。国際線を利用する場合でも、これら以外の空港から入出国するのであれば手荷物宅配サービスを利用することはできません。
利用する際には、出国の際には事前にWEBサイトや電話で予約をしておきます。その後、荷物を引き取りに来てくれますので預け入れをして出国当日に空港のカウンターで受け取りをします。帰国時には予約の必要はなく、同様にカウンターでクレジットカードなどを提示することで宅配を依頼できます。
その他にも、アメリカン・エキスプレス・ビジネスカードには事前入金制度があります。これは事前にアメックスの指定口座に入金しておくことで、クレジットカードに設定されている限度額に関係なく入金した金額までクレジットカードの支払いができるようになります。例えば事前入金で300万円振り込んでおけば、限度額が50万円でも300万円の支払いができます。もちろんポイントも付与されます。
個人事業主がビジネスカードを発行する場合、信用力の観点から限度額が小さく設定されることも多いです。そのため高額な支払いにはビジネスカードが使えない問題に直面することもあります。しかし、アメックスでは高額な支払いをする場合には事前入金さえしておけば自由に支払いをすることができます。
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