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クレジットカードとは何かがわかる基礎知識・仕組みのまとめ

公開年月日 : 2017/02/07 更新年月日 : 2017/02/10

複数枚のクレジットカード

このページにたどり着いた方は、言うまでもなく「クレジットカードって何?」と思っていることでしょう。確かにクレジットカードの仕組みって誰かが教えてくれるわけでもないし、そんなこと知らなくても利用できちゃいますからね。でも、なぜクレジットカードを持っていれば買い物ができるのか、というカードの仕組みを知ることで、より安心してクレジットカードを利用できるでしょう。

この記事では、クレジットカードについて全くわからないという人や、すでにクレジットカードを使っているけど仕組みをよくわかっていない人を対象に、クレジットカードの仕組みに関する基礎知識を解説していきます。

クレジットカードとは何?基本的な仕組み

クレジットカードはカード1枚でお店やネットショッピングで支払いができるカードです。利用した代金は後日、事前に登録してある金融機関の口座から引き落とされます。現金いらずで買い物ができる便利さだけでなく、後払いにできてしまうという大きなメリットがあるわけです。

この後払いシステム、利用者にとっては本当に便利でありがたい限りですが、一体どういう仕組みで成り立っているのでしょうか。普通は「1週間後に金を用意するから売ってください!」なんて言っても絶対断られますよね。そんな疑問をお持ちの方に、クレジットカードを利用した時の支払いの流れをわかりやすく解説していきたいと思います。

まずクレジットカードを所有している利用者がお店やネット(クレジットカードサービスの加盟店と呼びます)でカードを利用して支払うと、お店はクレジットカード会社に代金を請求します。請求を受けたカード会社は利用者の代わりにその代金をお店に支払います。その際、カード会社は加盟店手数料を引いた金額を支払います。これはクレジットカードをお店で利用できるようにするための料金で、お店がカード会社に毎月納めないといけない金額です。

そして後日、カード会社は利用者の預金口座から利用金額を引き落として決済完了となります。

これがカード利用から支払いまでの一連の流れです。このように、カード会社が一時的に利用金額を立替えてくれているので、利用者にとっては後払いに見えるのです。

カード会員が加盟店でクレジットカード払いを行うと…

  • 利用者:決済後、指定口座にお金を用意する
  • 加盟店:カード会社から加盟店手数料を差し引いた金額を受け取る
  • カード会社:加盟店に加盟店手数料を差し引いた金額を支払い、利用者から利用金額満額を回収する

流れをまとめてみると、カード会社のメリットが微々たるものに思われます。また、加盟店も手数料を払っている分、肝心の売上が結果的に少なくなってしまいます。しかし、クレジットカードには利用者、加盟店、カード会社のそれぞれにメリットがあるからこそ成り立っているのです。では、それぞれのメリットを詳しく紹介していきます。

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クレジットカードの仕組みが成り立つ理由

カード会社のメリット

クレジットカードを利用してもらうことによってカード会社はどのように収入を得ているのでしょうか。カード会社の儲けの仕組みを見ていきましょう。

まずカード会社の基本的な収入としてカード利用者の年会費と加盟店手数料があります。年会費はわかりやすいですね、クレジットカードに入会すると毎年発生する会費です。加盟店手数料は先程紹介した通り、お店でクレジットカード払いを可能にするための手数料です。この金額は基本的にカード利用金額の何%か、という契約になります。つまり、カード会社にとっては利用者にたくさんカードに入会してもらって、加盟店でバンバン決済してもらえば、それだけ受け取れる加盟店手数料が膨らんでいくのです。

カードの年会費は金額が一定で単価も低いので旨味が少なめです。むしろ年会費を無料にして入会者を増やし、加盟店手数料で儲けようとするカード会社が多いようです。

もちろんこれらの収入以外にも様々な収入があります。中でもクレジットカードについている機能のリボ払いやキャッシングの利息も大きな収入となっているようです。カード会社からのダイレクトメールで「支払い方法をリボ払いに変更すれば、今なら○○○ポイントプレゼント!」とか言ってくるのをよく目にします。このことからもカード会社が、そこで収益を上げようとしている力の入れ具合が見て取れます。

他にも広告収入があります。カードに入会している人に向けたダイレクトメールに、広告主の広告を貼りつけて収入を得ています。広告の内容は様々で、カード会員の年齢や性別、職業、住所などのステータスに応じて貼る広告もきちんと分けられているようです。ゴールドやプラチナ会員向けのダイレクトメールには当然、ブランド物や高級車、リゾートホテルなど、よりリッチな内容の広告が載るようです。

以上のように、クレジットカード会社はクレジットカードを通して様々な利益を得られるのです。しかしいくら加盟店手数料や広告収入があるとはいえ、カード利用者が使った金額を払わずに自己破産でもしてしまえば大きな痛手となります。

そこでカード会社は貸し倒れのリスクを減らすために、信用のある人にしかカードを発行しないのです。それこそがクレジットカード入会時に行われる審査です。元々「クレジット」には信用や信頼という意味があります。クレジットカードとは、まさに信用の上に成り立つシステムなのです。

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加盟店のメリット

3者のメリットの中で1番思いつきにくいのがこの加盟店のメリットです。一見すると加盟店にはあまりメリットが無いように感じる方も多いと思います。単純に手数料分が売り上げから減るわけですし。しかし、実は加盟店にもメリットがあるのです。

まず1番のメリットは、カード利用者の購入機会と購入単価の増加が期待できることです。お店でカードの利用ができることによって、ちょうど現金を持っていなかった人でもカード1枚で購入可能です。また、カード払いでは現金で払うよりもお金を使う抵抗感が減ることもあり、普段より高額な商品を買ってもらえることも期待できます。クレジットカード利用者でよくあるのが、「利用額が予想以上に高額で驚いた!」という話です。クレジットカードは普段から意識してセーブしないと間違いなく使いすぎてしまうのです。そこで加盟店も使いすぎを期待してクレジットカードを導入するわけです。

他にも、カード決済ならお店に現金が貯まっていかないので防犯上何かあった時のリスク回避になるメリットもあります。強盗などの外部の人間だけでなく、従業員等の内部の人間に対しても防犯になるわけです。また、現金のやり取りから起こる代金や釣銭の受け渡しミスといったこともなくせます。

決済速度の向上や、お店の運営や販促をカード会社がサポートしてくれるといったメリットもあるようです。

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利用者のメリット

利用者にとってクレジットカードを持つことは、もうほとんどメリットしかありませんね。まず、カードを利用することでポイントが貯まるメリットがあります。カード会社はより多くカードを利用してもらえるように、 ポイントプログラムを設けています。カードの利用額に応じてその内の何%かをポイントとして還元してくれるサービスです。このポイントが貯まるからという理由でクレジットカードを利用している人も多いでしょう。

現金を持ち歩かなくて済むというのもカードを利用する人にとって大きなメリットです。財布の中がかさばらずに済みますし、紛失や盗難によって現金を失うリスクも無くなります。決済も暗証番号を入力するか、サインを書くだけで済ますことができるので、財布の中から小銭を探す、釣銭を受け取るといった作業も無くなります。こういった便利さや防犯上のリスクの軽減もカード利用者のメリットです。

決められた引き落とし日までに代金を口座に用意できていればいいので、欲しいものがあるんだけど給料日が来ないと買えないなんて時でも、カードがあれば買うことが出来ます。そのうえ、支払い方法も一括払いだけではなく、分割払いやボーナス払いなど選択できるので、一括払いはきつい高額な買い物でも、毎月の負担を軽くして買うこともできます。もちろん、計画的に利用しないと思った以上に使いすぎて生活が圧迫される危険もあります。クレジットカード以外にも言えることですが、自己管理ができないと破滅を招く恐れがあります。

あとは見た目のメリットがあります。現金で払うよりカードでサッと支払いをした方がスマートで、女性受けも良いでしょう。また、クレジットカードにはステータス性があり、持っているだけで周りから一目置かれるようなカードがあります。ステータスが高いカードは一般的に審査が厳しく年会費も高額と言われていますが、見栄を張るためにも狙ってみても良いでしょう。

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クレジットカードを利用するうえで知っておきたい基礎知識

クレジットカードが使える場所

クレジットカードを持っていれば、クレジットカード利用可能なお店ならどこでも使えるというわけではありません。クレジットカードには国際ブランドと呼ばれるものがあり、カードの国際ブランドと、加盟店が提携している国際ブランドが同じなら、そのカードで支払いをすることができます。

主な国際ブランドには、VISAやマスターカード、JCB、アメックスなどがあります。例えば、持っているカードのブランドがVISAの場合、お店が同じVISA加盟店であれば使えます。一方、カードのブランドがVISAで、お店はマスターカードとJCBとしか提携していなかったりすると、カードで支払いはできません。

このように利用できるかどうかに関わってくるので、国際ブランド選びはとても大事です。ブランドによって利用可能な店舗数も違います。中でもVISAは利用可能な店舗数世界1位となっています。日本国内の利用に限って言えば、VISAともう1つ、日本唯一の国際ブランドであるJCBのカードを持っていれば、国内のクレジットカード加盟店は、まず利用できるだろうと言われています。

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クレジットカードの利用限度

クレジットカードは際限なく利用できるわけではなく、必ず限度が決まっています。これを利用限度額や利用可能枠、与信枠などと呼びます。限度額は主に30万円~数百万円程度で、カード会社の判断によって設定されます。限度額を設けることによって、貸し倒れるリスクを抑えたり、貸し倒れてしまったときの被害額を抑える狙いがあります。つまり、信用がなければないほど限度額が低くなるのです。

  • 信用がない人:利用限度額を低めに設定して、損失のリスクを減らす
  • 信用がある人:利用限度額を高めに設定して、バンバン利用してもらう

限度額はその金額に達してしまうとそれ以上カード決済ができなくなります。しかし、利用金額をカード会社に返済することで、再びカードが使えるようになります。つまり、限度額の対象になるのは「利用者からの引き落としが済んでいない金額」となります。

例えば限度額100万円のカードで80万円の商品を購入すると、残り20万円までしか使えません。しかし、引き落とし日に80万円が引き落とされれば、また100万円まで利用可能になります。したがって利用限度額というのは、概ね1ヶ月間のカード利用額が対象と言っても良いかもしれません。

なお、引き落とし日の前に限度額に達してしまった場合は、カード会社に連絡したうえで、指定口座に利用額を振り込むことで枠を空けられます。

また、カードの利用を続けてカード会社から信用してもらえると限度額を増やせます。ほとんどのカードは最大の限度額が決まっていますが、中には最大限度額がないカードもあります。

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