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仮想通貨の「FX」「先物取引」「信用取引」の違いを紹介

公開年月日 : 2018/04/26 更新年月日 : 2018/05/02

bitFlyer_Lightningのスクリーンショット

仮想通貨の取引では現物取引だけでなく、「FX」「先物取引」「信用取引」も可能です。これらの取引では証拠金(保証金のこと)を担保として取引所に入金することで、その何倍もの金額の取引ができるもので、このことから、これらの取引を総称して「レバレッジ取引」「証拠金(保証金)取引」とも呼びます。

また、これらの取引では、取引を売りから始めて買い戻すという「空売り」が可能で、相場が下落している時にも利益を出すことができるのが特徴です。

このような共通点がある一方で、この3つの取引が仮想通貨取引においてどう異なるのかは理解していない人も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、仮想通貨における「信用取引」「先物取引」「FX」の違いについて紹介していきます。

「FX」「先物取引」「信用取引」の違い

まずは3つの取引の違いを簡単に紹介します。各取引の詳細は後ほど説明します。

FX
差金決済
決済期限がない
先物取引
差金決済
決済期限がある
信用取引
実物決済
決済期限がある

これらの取引方法の違いを比較しても優劣の判別はできないので、どの取引がおすすめかを断言することができません。ただし、取引所によって手数料の金額や取り扱っている仮想通貨の種類が異なるため、それらの点を比較してどの取引を行うか検討すると良いでしょう。

なお、いずれの取引においても、購入した仮想通貨をお店で使ったり送金したりなど、売買以外のことに使うことはできません。そのためこれらの取引で仮想通貨を購入した場合、「買いのポジションを持つ」などと言われます。売却した場合は「売りのポジションを持つ」となります。したがってこれらの取引は「仮想通貨を入手したい」という目的ではなく「仮想通貨の売買で利益を出したい」という目的を持った人におすすめします

それではまず仮想通貨のFXから説明していきます。

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仮想通貨のFXとは

FXとは「外国為替証拠金取引」のことなので、仮想通貨のFXと呼ぶと「仮想通貨の外国為替証拠金取引」と、おかしな意味になってしまいます。しかしFXと同じような方法・流れで仮想通貨を取引できるため、このように呼ばれます。

冒頭で紹介したような「レバレッジをかけられる」「売りから入れる」といった先物取引、信用取引と共通の特徴に加えて、FXには「差金決済」と「決済期限がない」という特徴もあります。

「差金決済」とは、実際の売買を行わずに結果だけが発生する取引のことです。例えば1BTC=80万円のときに1BTCを購入したとします。現物取引では実際に1BTCがあなたのものになりますが、FXでは売買が行われたわけではないのであなたのものにはなりません。あくまで「1BTCの買いポジション」を持っている、という状態です。

一度持ったポジションは、反対売買を行ってポジションを解消(決済)する必要があります。例えば今1BTCの買いポジションを持っているので、1BTCを売却します。売却時に1BTC=90万円になっていれば、あなたは10万円の利益を獲得できます。1BTC=70万円に値下がりしていれば、10万円の損失が確定します。このように実際に売買が行われたわけではありませんが、決済したときの結果は実体化して利用者の損益となります

先物取引や信用取引には決済期限があるため、期限を迎えると強制的に決済されます。しかしFXには決済期限がないので、自分のペースでポジションを解消できるのがメリットです。ただし後述しますが、ポジションを長期保有していると手数料が発生したり、証拠金の追加入金(追証)が必要になったりする場合があります。

FXが可能な主な取引所一覧
bitFlyer
Zaif
GMOコイン
Kraken
みんなのビットコイン
BitMEX
DMM Bitcoin

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仮想通貨の先物取引とは

仮想通貨における先物取引を簡単に説明すると、決済期限があるFXと言えます。詳しい取引方法についてはFXと全く同じですが、定められた決済期限が来ると強制的に決済されてしまうのがFXとの違いです。もちろん、決済期限前に自ら決済を行うことも可能です。

先物取引では、決済日が「毎週金曜日」「毎月末」などと決まっています。期限は利用者ごとに決められるのではなく、その取引所で先物取引をしている利用者全員が同じ日に期限を迎えます。

なお、取引所によっては「FX」と表記されているものの、「Foreign eXchange=外国為替証拠金取引」ではなく「Future eXchange=先物取引」を示している所もあります。仮想通貨の先物取引では「BTC/JPY20APR2018」のように、通貨ペアの後ろに決済期限コードが書かれているため、取引所でなんと呼ばれていようが、この表記により、決済期限があれば先物取引、決済期限がなければFXであると見分けることができます。

先物取引が可能な主な取引所一覧
bitFlyer
BitMEX

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仮想通貨の信用取引とは

FXも先物取引も差金決済であり実際の売買を伴わない取引方法ですが、仮想通貨の信用取引では現物取引と同様に実際に取引が行われます。

ただし信用取引の売買で使われる資金は、自分の資金ではなく取引所の資金を借りる形になります。したがって、信用取引においても購入した仮想通貨を使って買い物したり送金したりすることはできません。

また、信用取引には先物取引同様に決済期限があります。この場合の期限とは借りた資金の返済日となるため、先物取引とは異なり、利用者によって期限日が異なります。

信用取引が可能な主な取引所一覧
Zaif

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取引前に覚えておくべき「手数料」「追証」「ロスカット」

最後に、FX、先物取引、信用取引を行う前に覚えておくべき注意点を3つ紹介します。

まず「手数料」についてです。FX、先物取引、信用取引では現物取引と同様に、取引ごとに取引手数料がかかる場合があります。それに加えて、定められた日時を超えてポジションを保有している場合に、「ポジション手数料(呼び方は取引所によって異なる)」が発生することがあります。そのため、ポジションを長期保有していると、手数料がかさんで利益が減ってしまう恐れがあるので注意しましょう。取引所によっては他にも手数料が発生する場合があるので、取引を行う前に確認しておきましょう。

ポジションを保有している状態で他に気をつけたいのが「追証」と「ロスカット」です。いずれの取引においても、まずは証拠金を入金する必要があります。この証拠金に対して、保有しているポジションの含み損の割合が大きくなってきた場合などに、証拠金の追加入金を求められます。これが「追証」と呼ばれる制度です。

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追証と共に注意するべきなのが「ロスカット」です。これは含み損の割合が取引所ごとに定められた数値を超えると、保有しているポジションが強制的に反対決済されて解消される制度です。利用者の損失が拡大する前に自動的に損切りしてくれるため、利用者を保護してくれる制度と言えます。しかしロスカットが発生すれば損失が確定してしまうため、粘りたい場合は自ら証拠金を追加してロスカットが発生するのを防ぎましょう。

FX、先物取引、信用取引はレバレッジがかけられるため一攫千金を狙える取引方法ではありますが、以上のようなルールがあるため、誰でも簡単に儲けられるような甘いものではありません。こ利用の際は必ず注意事項をよく読んでから始めましょう。

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