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クレジットカードを使ってお金を借りる方法、カードローンとの違いを解説

公開年月日 : 2017/02/21 更新年月日 : 2017/02/21

クレジットカードは買い物に使うだけでなく、キャッシング、つまりお金を借りることにも利用できます。クレジットカードでキャッシングを行うには、特別なカードを持つ必要がなく、ほとんど多くのカードで利用できます。ただ、利用の前にはいくつか手続きがあったり、覚えておく注意事項がいくつかありますので、この記事で詳しく紹介していきます。

また、同じくお金を借りるためのカードである、カードローンとの違いについても紹介していきます。

クレジットカードでお金を借りる(キャッシングする)方法

クレジットカードで買い物することを「ショッピング」と呼ぶ一方で、お金を借りることは「キャッシング」と言います。誤解している方も居るのかもしれませんが、キャッシング機能はクレジットカード会社が公式に提供しているものであり、「クレジットカードの現金化」と呼ばれるものとは異なります。

クレジットカードの現金化は強制解約を招く

また、ウシジマくんのように、どこかキャッシング用の事務所なんかにに赴く必要もありません。お金を借りるには、コンビニや銀行のATMでお金を下ろすように操作するだけです。

では、そもそもキャッシングを利用するためにはどうする必要があるのでしょうか?まずはカード会社にキャッシング機能を利用できるように設定してもらう必要があります。次の章で詳しく紹介します。

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キャッシングを利用するために必要な手続き

まず、キャッシングを利用するためには必ずカード会社による審査を受けなければいけません。この審査を受けるタイミングは以下の2パターンがあります。

1つ目のパターンは、クレジットカードの申込み時に審査を受けるパターンです。中にはキャッシング機能がないクレジットカードもありますが、ほとんどのクレジットカードにはキャッシング機能があり、カード発行時にキャッシング機能(=キャッシング枠)をつけるように申請できます。キャッシング枠をつけた場合、カード発行に関する審査とキャッシング枠をつける審査が行われるわけです。よって、キャッシング枠をつけずに発行する場合と比較すると、カードの発行に時間がかかってしまいます。

2つ目のパターンは、既にクレジットカードを発行してある状態で、後からキャッシング機能の申請をするパターンです。会員専用サイトや電話で、既存のカードにキャッシング枠を設けるよう申請すると、審査が開始されます。無事審査に通れば、そのカードでそのままキャッシングを利用できます。カード発行審査とキャッシング枠審査の2回分申し込まないといけないのが手間ですが、キャッシング枠の審査中でもカードが手元にあるので、ショッピング利用は問題なく行えるメリットがあります。

キャッシング枠の申請時には、借り入れの限度額を選択できます。ショッピング枠と同様に、最終的にはカード会社の意向によって決まりますので、自分が設定した限度額よりも低くなることもあります。

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キャッシング申込時に必要な書類と総量規制

キャッシング機能をつけるためには、収入証明書と呼ばれる書類が必要になる場合があります。具体的にどの書類が該当するかは、カード会社によっても異なるため、ACマスターカードの規定を参考にして紹介します。

収入証明書に該当する書類
源泉徴収票(最新年度のもの)
給与明細書(直近1ヵ月分)
市民税・県民税額 決定通知書(最新年度のもの)
所得証明書(最新年度のもの)
確定申告書(最新年度のもの)

以上の収入証明書は、キャッシング枠申請時に必ず必要になる、というわけではありません。以下のケースに当てはまる場合にのみ必要になります。

  • 申込先のカード会社でのキャッシング枠、または借入額が50万円を超える場合
  • 申込者の総借入額が100万円を超える場合

これは貸金業法によって定められているので、どのカード会社でもキャッシング枠申請時には適用されます。逆に言うと、以上の条件に該当しなければ、特に書類を用意する必要はありません。

また、貸金業法には総量規制という制度もあります。これは年収の1/3を超える借り入れを禁止する法律です。つまり年収360万円の方であれば、単純に120万円までしかキャッシングできません。既に別の貸金業者に100万円の借り入れをしていれば、ここで設定できるキャッシング枠は20万円ということになります。

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キャッシング枠がクレジットカードの利用に与える影響

キャッシング枠が設定されることで、クレジットカードの総利用枠が変化します。場合によっては、以前よりもショッピングに利用できる金額が低くなってしまう恐れもあります。キャッシング枠をつけることでクレジットカードの利用にどのような影響があるのかを見ていきましょう。

まず、キャッシングに申し込む前のクレジットカードのショッピング枠と総利用枠を見てみます。ショッピング枠が50万円のカードの場合、総利用枠は以下の通りになります。

キャッシング枠をつけていないカードの利用枠
ショッピング枠:50万円
キャッシング枠:0万円
総利用枠:50万円

このクレジットカードでは50万円までのショッピングか可能です。ここに30万円のキャッシング枠をつけた場合、以下に紹介するパターンAとパターンBのどちらに変化します。

パターンA:キャッシング枠が付いたカードの利用枠
ショッピング枠:50万円
キャッシング枠:30万円
総利用枠:80万円

パターンAの場合、ショッピングはこれまでと変わらず50万円まで利用可能で、新たにキャッシングが30万円までできるようになりました。これまでと比較して、全く悪影響はありません。しかし、審査結果によってはこの通りにいかないこともあります。それが次に紹介するパターンBです。

パターンB:キャッシング枠が付いたカードの利用枠
ショッピング枠:50万円
キャッシング枠:30万円
総利用枠:50万円

同じようにキャッシング枠が30万円つきましたが、総利用枠に変化がなく50万円のままです。この場合、キャッシングを30万円まで行うとショッピングが20万円までしか利用できなくなります。逆に、ショッピングで50万円に達すれば、キャッシングが利用できなくなります。

このように、それぞれに設定された限度額に達していなくても、総利用枠のせいで本来の利用額まで利用できなくなってしまうのです。

このように、クレジットカードにキャッシング枠を付けると、ショッピング枠が圧迫される恐れがあります。この辺りを理解しておかないと「キャッシングを利用したら全然買い物できない!」という事態に陥ってしまいます。キャッシング枠を申し込む前に、自身のショッピング枠がいくらなのか、キャッシング枠をいくらにすればショッピング枠を圧迫しなくて済むのか、ということを考えて申請することをおすすめします。

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キャッシングの流れ

借り入れの流れ

キャッシング枠の審査にも通れば、あとは実際に利用するだけです。ここからはクレジットカードでお金を借りる流れを紹介していきます。

キャッシングを行うための方法はいくつかありますが、代表的なのはコンビニや銀行のATMで手続きする方法です。

まず、カード会社と提携しているATMが置いてある銀行かコンビニに向かいます。ATMにクレジットカードを挿入し、手続き画面を呼び出します。

ここからはATMによって異なりますが、基本的には以下の流れになります。

  • 借り入れボタンを押す
  • 暗証番号を押す
  • 借り入れ金額を入力する
  • 返済方法を選択する
  • カードと明細、現金を受け取る

以上です。普段から預金引き出しなんかでATMを操作している人なら、全く問題なく利用できるでしょう。

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返済の流れ

続いては借りたお金を返済する方法です。これは特に何かをする必要もなく、ショッピング利用時と同じように月の引き落とし日に自動的に引き落とされます。ただし、クレジットカードをショッピングに使った時は金利がかかりませんが、キャッシングに利用した時は必ず金利がかかります

  • ショッピング利用:利用した金額がそのまま指定口座から引き落とされる(一括払い)
  • キャッシング利用:利用した金額+利息が指定口座から引き落とされる

利息は1日毎に増えていくので、返済能力があるのに毎月の引き落とし日まで待っていると利息が増えてきて損してしまいます。ATMやインターネット返済ができるカードのもあるので、返済できるタイミングで返済した方が利息を節約できてお得です。

また、ショッピングにリボ払いがあるように、キャッシングの返済にもリボ払いできるものがあります。つまり、10万円を借りたとしても、毎月の返済額を1万円として、10回払いで返済するわけです。月々の負担は確かに減りますが、完済が伸びる分支払う利息も増えていくので、よっぽどのことがない限りリボ払いで返済するのはおすすめしません。

クレジットカードのキャッシング金利に関しては、どのカード会社でもだいたい年利18%となります。

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クレジットカードのキャッシングとカードローンの違い

ここまでクレジットカードのキャッシング機能を利用してお金を借りる方法についてご紹介してきました。ここで気になるのが、「これってカードローンとどう違うの?」ということでしょう。クレジットカード会社の中でも、カードローンとクレジットカードのキャッシングではどのような違いがあるのかここでまとめてしまいたいと思います。

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専用カードの有無

まずはお金を借り入れるために専用カードが必要となるかです。

  • クレジットカード:ショッピングとキャッシング、その他様々な特典が使える
  • カードローン:キャッシング専用のカード

これは説明するまでもなく当たり前ですね。ただし、クレジットカードにおいてもカードローンにおいても、カードなしでキャッシングできる場合もあります。ネットキャッシングと言って、会員専用ページから申請すると、指定口座に現金を振り込んでくれます。

また、それぞれのカードを発行する会社も異なります。

  • クレジットカード:カード発行会社、銀行
  • カードローン:消費者金融、銀行

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総利用枠の扱いの違い

カードローンにも当然借り入れの限度額があります。しかし、クレジットカードのようにショッピング枠の影響を受けないので、純粋に限度額までを利用できます。

クレジットカードでは、ショッピング枠で大きな買い物をすると、キャッシングが利用できなくなる、なんてこともありえます。それぞれの利用枠をうまく使うのが面倒であれば、クレジットカードはショッピング用に、カードローンはキャッシング用にと分けて持つことをおすすめします。

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海外キャッシング機能の有無

クレジットカードは海外ATMでもキャッシングができます。しかし、カードローンの場合はほとんどのカードが海外キャッシングに非対応です。

クレジットカードにはVISAやマスターカードなどの国際ブランドがついています。海外ATMでは、これらのブランドに対応したキャッシングATMが設置されているため、クレジットカードなら海外キャッシングできるのです。

海外では両替をするよりも、キャッシングした方が安く済むことがあります。また、クレジットカードなら海外旅行保険やショッピング保険も付帯しているため、より安心して観光・買い物を楽しめます。頻繁に海外旅行をするのであれば、クレジットカードを持っておいた方が役立つかもしれません。

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年会費の有無

クレジットカードはキャッシング以外に様々な機能があるため、年会費が有料のものもいくつかあります。一方、カードローンはお金を引き出すためのものなので、年会費はありません。

カードローンはクレジットカードよりも、キャッシュカードに近いもののイメージですね。

クレジットカードとキャッシュカードの違いとは?違いは明確なのに誤解しやすい理由

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限度額と金利と審査の違い

最後に、多くの人が気になるのが限度額、金利、審査の3項目の違いだと思います。

結論から言うと、これらに関してはほとんど違いはありません。まず、限度額に関しては、どちらも基本的には500万円が最高額となる場合が多いです。カードローンの中には800万円を誇るものもありますが、総量規制があるので、800万円借りるには2,400万円以上の年収が必要になります…。

続いて金利に関しては、これもどちらも基本的には年利18%となります。他サイトでは「クレジットカードの方が金利が低くてお得!」と表現されています。これは、クレジットカードでキャッシングした場合の金利ではなく、リボ払いで購入した時の金利を比較しているからです。

つまり、カードローンで50万円を借りた場合も、クレジットカードのキャッシングで50万円を借りた場合も、金利は年利18%ですが、50万円の商品をクレジットカードのリボ払いで購入した場合は、主に15%前後の金利となります。そのため、クレジットカードの方がお得だと表現されることがありますが、同じ土俵での比較ではないので、ちょっと強引な結論になってしまっています。

最後に審査の違いです。これもクレジットカードの方が通りやすいと言われますが、それはあくまでもキャッシング枠をつけないクレジットカードの話です。

キャッシング枠をつけたクレジットカードの場合は、カードローンの審査とそこまで違いはないと思います。クレジットカードにしろカードローンにしろ、発行会社によって甘いor厳しいという傾向があるようですが、単純に比較できないため、あまり気にしない方が良いでしょう。

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