逆イールドはなぜリセッションの前兆に?過去のケースから考えて景気後退に備えよう
このところ金融市場にて、「逆イールド」と呼ばれる現象が見られ、言及されるようになりました。逆イールドとは短期の利回りが長期の利回りを上回ることを言い、主に国債に関連してよく言われます。
この逆イールドに直面しているのがアメリカ国債です。アメリカ国債には短期の2年国債と長期の10年国債などがあります。通常、2年国債よりも10年国債の方が利回りが高くあります。10年間もお金を貸すことになるので当然です。
しかしこのところ、この2年国債の利回りが10年国債を上回ってしまう逆イールドが度々発生しました。またこの逆イールドの発生はリセッション(=景気後退)の合図だとも言われています。
以前からインフレに悩むアメリカ経済は、これからリセッションに突入していくものとの見方が強くありました。さらに追い打ちをかけるように逆イールドまで発生したのです。より詳しい情報や対策方法を紹介していきます。
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現在観測されているアメリカ国債の逆イールドの詳細
直近では2019年にも逆イールドが見られましたが、今回は0.2%も金利差が開いていて、この開き具合は長期的に2007年をも上回っています。
逆イールドが発生したからといって直ちにリセッション入りというわけではありません。ただし歴史的には逆イールド発生後、2年以内にリセッション入りとなることが度々起きています。
先の2007年の逆イールドが観測された後にも、リーマンショックもあり大きな景気後退となりました。
なぜ逆イールドの発生はリセッション入りの合図なのか
まず逆イールドが起こる理由を解説します。特に今回の場合は、直近でインフレ抑制のための利上げが行われ、今後も引き上げられる可能性が高いことから、相対的に価値の下がる短期国債が売られたと見られています。国債は価格が下がると利回りが上がるため、短期国債の利回りが上昇しました。
一方で利上げがひと段落すれば今度は利下げが行われます。これを見込んで、今のうちに長期国債を購入する人が増えたため、長期国債の利回りが下がりました。
以上の結果、短期国債の利回りが長期国債を上回ったものだと考えられます。
つまりこの逆イールドは投資家が「しばらくは景気が冷え込む」と判断した時に発生するのです。
逆に言えば、逆イールドは投資家の不安感情でしかないとも言えます。またこうした不安感情に流されてリセッション入りを許すのではなく、むしろ利上げを抑えることでこうした市場の見通しを覆す可能性もあります。
ただしFRBのこれまでの発言を見ていくと、「リセッション入りやむなし」という雰囲気も見て取れます。
補足の達人
リセッションに備えた対策方法
いずれにしても、過去の歴史から逆イールド発生から2年程度でリセッション入りする可能性は十分考えられます。そのため、こうした景気公開フェイズでも稼げるように空売りが可能なCFD取引を試してみることもおすすめします。
ドルの暴落に備える
一般的に、景気が悪い国の通貨は売られる傾向にあります。したがってドルの価値も下がっていく可能性があります。
例えばドル円は現状とんでもない円安が進んでいますが、これが止まった頃には一気に円高方向に触れる可能性もあります。
もちろんそんな簡単ではなく、またアメリカ経済の後退に伴って日本の経済も後退する恐れがあるため、結局ドル円レートはそんなに変わらない可能性もありますが、どんな局面でも利益を上げられる可能性があるのは魅力的です。
米国株価の暴落に備える
現物株だと景気後退時にただただ損してしまいます。しかしCFD、つまり株の差金決済ならば空売りができるので、下落時にも利益を狙うことができます。
またCFDではレバレッジをかけることもできます。そのため手持ちの資金以上の取引もできますが、あまりレバレッジをかけすぎても資金を減らすスピードが早くなるだけでもあるので、証拠金には余裕を持たせて取引しましょう。
逆イールドは「2年国債」と「10年国債」の利回りを基準に語られることが多いです!
補足の達人