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株式投資入門2 株式投資のリスク

公開年月日 : 2016/09/30 更新年月日 : 2016/10/02

「前回、株式投資の魅力について紹介しました。しかし良いことばかりでなく、悪いことが起こる恐れもあります。株価が下がれば損失が出ることもありますし、株式投資のルールを破ってしまってペナルティを科されてしまうこともあります。そこでこのページでは、株式投資に潜むリスクや禁止事項、そして心構えを紹介します。

株式投資の3つのリスク

元本割れリスク

最初に紹介するのは、「元本割れリスク」です。株の売買で得られる値上がり益は株式投資の大きな魅力の1つです。しかし、株はいつでも高く売れるわけではありません。株価は投資した金額を下回ることもあります。このことを元本割れといいます。株式投資には、この元本割れリスクが常に潜在しています。

流動性リスク

次に紹介するのは、「流動性リスク」です。例えば、企業の不祥事が発覚すると、買い注文が激減し、売り注文が殺到します。このとき、株を売りたいのに買い手がつかず、ついたとしても購入時の株価を下回る不利な条件でしか売却できない状況に陥ります。このように需要と供給のバランスが崩れて、流動性が下がることで損失を被る恐れのことを、流動性リスクといいます。

上場廃止・倒産リスク

最後に紹介するのは、「上場廃止・倒産リスク」です。決算情報を粉飾していた等の理由で上場廃止基準に抵触し、証券取引所が上場廃止と判断した企業の株は、市場で売買できなくなります。企業が買収された場合も、上場廃止になるケースがあります。また、会社が倒産してしまったときも同様に株の売買ができなくなります。

上場廃止リスクに対しては、残念ながら対策のしようがありません。一方、倒産リスクに対しては事前にルールを決めておけば、損失を回避できる場合もあります。企業の決算情報を確認し、赤字が続いている、もしくは、大きな負債がある企業の株は購入しない、というようにルールを決めておくとよいでしょう。

覚えておきたい株取引の禁止事項

株式投資において、金融商品取引法に違反する行為に対して罰則や処分が科せられます。ここでは、代表的な違反行為であるインサイダー取引、相場操縦行為、風説の流布、仮名・借名取引の4つについて説明します。

インサイダー取引

関係者・内部者しか知らない情報を用いて株取引をすることを「インサイダー取引」といいます。情報を知らない投資家が不利益を被り、取引市場の信頼を損なう行為として禁止されています。

相場操縦行為

株式市場において、故意に株価を操作しようとする行為を「相場操縦行為」といいます。成立させるつもりのない大量発注・キャンセルの繰り返しや、関係者同士で売買を繰り返す、などの行為が該当します。これらは、需要と供給による価格形成を阻害し、投資者に損害を与える行為として禁止されています。

風説の流布

株価を操作する目的で、虚偽の情報や未確認の情報を広めることを風説の流布といいます。近年、インターネットやソーシャルメディアの普及で、誰でも容易に情報を発信できるようになりました。その結果、冗談で言った一言が拡散され、風説の流布に発展してしまうケースも多いようです。不特定多数が見ている状況での不用意な発言は避けましょう。

仮名・借名取引

他人名義、もしくは家族・友達名義で証券口座を利用して取引することを、「仮名・借名取引」といいます。脱税やマネー・ロンダリングの温床となったり、相場操縦に利用される可能性があるので禁止されています。家族の口座だからという安易な考えや行動が不幸な結果を招きます。気をつけましょう。

株式投資に必要な3つの余裕

株式投資には、「心」「時間」「お金」の余裕が必要です。

今、株を売却すれば50万円の利益が確定し、株価が1.5倍になったら100万円の利益が確定するとします。この場合、100万円の貯金があるあなたと、100万円の借金があるあなたは、果たして同じ判断をするでしょうか。もしくは、損失が続いていて心に余裕がないとき、仕事に追われて時間に余裕がないとき、あなたは最善の選択ができるでしょうか。

人は、心・時間・お金に余裕がないとき、適切な判断を下せなくなる傾向があります。焦ってしまうと、判断ミスをしやすくなります。欲張ってしまったために、利益が損失になるケースも少なくありません。利益を確定させるタイミング、損失を確定させるタイミングは重要です。適切な判断のために必要な「余裕」を確保しましょう。

株式投資は自己責任

この連載ではこれまで、株式投資の魅力と、株式投資の心構えについて紹介してきました。株式投資の世界はすべて自己責任です。損失が出ても誰かのせいにはできません。全て自己責任になるからこそ、正しい知識を身につけて、更に強い精神力を持って株式投資に望みましょう。

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