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Binance等の無登録の仮想通貨取引所を紹介するのは違法なのか、金融庁に問い合わせた結果

公開年月日 : 2018/06/25 更新年月日 : 2018/06/25

このところネット上で、「Binance等の金融庁の許可を得ずに運営している取引所を紹介する行為は違法なのかどうか」が議論になっているようです。違法かどうかは法律を見れば良いだけのような気もしますが、実際に仮想通貨に関する法律を見てみると、確かにどちらとも判断がつけられないようなあいまいな記述となっており、様々な意見が飛び交っている状況です。

そこで暮らしの達人スタッフはこの議論を白黒はっきりさせるためにも、議論を呼んでいる上記の件について2018/5/24に金融庁に問い合わせてみました。その結果を紹介します。

内閣総理大臣の登録を受けずに仮想通貨交換業を行う事=取引所を無許可で「運営する」ことは違法

仮想通貨に関する法律は「資金決済に関する法律(資金決済法)」に規定されています。2017年の4月に改正され、国の許可を得ることなく仮想通貨交換業を行うことが違法となりました。条文は以下の通りです。

第六十三条の二 仮想通貨交換業は、内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、行ってはならない。

第百七条 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
五 第六十三条の二の登録を受けないで仮想通貨交換業を行った者

引用元:資金決済に関する法律(2018年6月25日取得)

この法律の通り、日本では内閣総理大臣の登録を受けた者(または登録申請中)でなければ仮想通貨交換業が行えません。そして驚くことに、金融庁は海外に拠点を構えて仮想通貨交換業をおこなっている取引所であっても、日本人が利用することが可能であれば、この法律に従うよう要請しています。実際に、日本に一切の支店を持たないBinanceが、金融庁の警告を受けるということがありました。

無登録で仮想通貨交換業を行う者について、事務ガイドライン第三分冊:金融会社関係16.仮想通貨交換業者関係Ⅲ-1-4(2)②に基づき、本日、警告を行いましたので、下記のとおり公表いたします。

・業 者 名 等:Binance
       代表者 Changpeng Zhao(チャオ・チャンコン)
・所 在 地:香港
・内 容 等:インターネットを通じて、日本居住者を相手方として、仮想通貨交換業を行っていたもの

引用元:無登録で仮想通貨交換業を行う者について(Binance)(2018年6月25日取得)

このように、内閣総理大臣の登録を受けることなく仮想通貨交換業を行うことは違法だ、と明確に定義されています。これは法律を読めば明らかであり、誰もが納得している事実だと思います。

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取引所を紹介すると「取引所を運営している、とみなされる」恐れがある

では続いて、Binanceのように内閣総理大臣の登録を受けることなく仮想通貨交換業を行っている取引所を、不特定多数に向けて紹介することは、違法なのでしょうか?これについて金融庁に問い合わせてみたところ、「現時点では違法なものではないが、警告を受ける可能性がある」との回答を頂きました。残念ながら金融庁に問い合わせてもなお、白黒はっきりせず、グレーとの見解でした。

警告の根拠については「仮想通貨の取引所を紹介することは、登録を行わずに仮想通貨交換業を行なっている、とみなされるかもしれないから」とのことでした。この回答は、資金決済法の以下の部分に基づきます。

第二条
7 この法律において「仮想通貨交換業」とは、次に掲げる行為のいずれかを業として行うことをいい、「仮想通貨の交換等」とは、第一号及び第二号に掲げる行為をいう。
一 仮想通貨の売買又は他の仮想通貨との交換
二 前号に掲げる行為の媒介、取次ぎ又は代理
三 その行う前二号に掲げる行為に関して、利用者の金銭又は仮想通貨の管理をすること。

引用元:資金決済に関する法律(2018年6月25日取得)

この条文では「仮想通貨交換業」の定義について規定しています。

「仮想通貨交換業」というと、「bitFlyerやZaifなどの取引所が行なっている仮想通貨売買サービス」のことを連想しますが、実際に条文をみると「仮想通貨の売買又は他の仮想通貨との交換」と書かれているだけでなく、「前号に掲げる行為の媒介、取次ぎ又は代理」とも規定されています。これこそが「取引所を紹介すること」と解釈できるのです。

その結果、「取引所の運営」を行うだけではなく、「取引所の紹介」を行うことも「仮想通貨交換業」に該当する可能性がある、と考えられます。そして最初に見たように仮想通貨交換業を行うには、国に登録申請を行わなければいけません。そのため、登録を受けずに取引所を紹介すれば、警告を受ける恐れがある=違法とみなされる可能性がある、というわけです。

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Binanceだけでなく、bitFlyerやZaifであっても紹介するには登録が必要な可能性がある

先ほどの質問は「Binanceのような無登録の取引所を紹介することは違法か?」というもので、それに対する回答は「取引所を紹介するだけで、金融庁から『無登録で取引所を運営している』と見なされ、違法となる可能性がある」とのことでした。

つまり「無登録の取引所を紹介する」ことが問題なのではなく、「金融庁の許可なく勝手に取引所を紹介する」行為が違法とみなされることがある、と金融庁は主張しているわけです。無登録の業者だけでなく、内閣総理大臣登録済みの仮想通貨交換業者にリンクを張ることも違法だ、と言っているわけです。

そこで念のため質問内容を変えて「bitFlyerやZaifを紹介するだけでも、仮想通貨交換業登録の申請は必要なのですか?」と聞いてみたところ、やはり「場合によっては仮想通貨交換業の申請が必要になる」との回答を頂きました。(個人的にはとても信じられません)

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まとめ:あくまで解釈次第であり、違法とも解釈できる、というのが現状

現時点では、Binance等の無登録取引所の紹介だけでなく、bitFlyerなどの登録済み取引所であっても、個人がリンクを張るだけで「警告を受ける可能性がある」が、現時点では必ずしも違法というわけではないことがわかりました。また、現時点では個人が取引所を紹介したことに対して、金融庁から警告を行ったこともないそうです。

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