暮らしの達人 > 簿記 > 日商簿記3級で出題される主要簿と補助簿について解説

日商簿記3級で出題される主要簿と補助簿について解説

公開年月日 : 2018/07/06 更新年月日 : 2018/08/29

ここまでで、簿記上の取引を借方・貸方に分けて記録する「仕訳」と仕訳を総勘定元帳に書き移す「転記」という作業について解説しました。

ここからは「仕訳」や「転記」をする際に、具体的にどのような帳簿へ記録するのか解説します。

このページでは「主要簿」と「補助簿」、それぞれの概念と代表的な帳簿ついて解説します。

主要簿とは:すべての簿記上の取引が記録された帳簿

主要簿とは全ての取引が記録された帳簿のことで財務諸表(決算書)はこの主要簿の情報を基に作成されます。

その名の通り、メインの帳簿です。

主要簿には仕訳帳と総勘定元帳の2つしかありません。

関連記事:
仕訳帳:すべての簿記上の取引が記帳された帳簿の概要と記帳ルールを解説
総勘定元帳:勘定科目ごとにすべての簿記上の取引が記帳された帳簿の概要と記帳ルールを解説

補助簿とは:主要簿では不十分な箇所を補う帳簿

補助簿とは主要簿の不十分なところを補うために特定の取引や勘定について記録する帳簿のことです。

補助簿はさらに「補助記入帳」と「補助元帳」に分類されます。

補助記入帳とは特定の取引について明細を記録する帳簿のことです。

一方の、補助元帳とは特定の勘定について記録を行う帳簿をいいます。

たとえば、得意先毎に売掛金残高(どこの得意先にいくらのツケがあるのか)を把握したい時には「売掛金元帳」を作成します。

売掛金元帳を作ることで、主要簿だけでは把握できなかった得意先毎の売掛金情報(どこの得意先にいくらのツケがあるのか)を把握できます。

このような内容が必要な会社もあれば不要な会社もあるでしょう。

補助簿はそれぞれの会社で必要に応じて作成されます。

日商簿記3級で出題される補助簿一覧

補助簿は会社が必要に応じて作成する帳簿のため世の中には多くの補助簿が存在します。

日商簿記3級で出題される補助簿は下記の10種類です。かなり高い頻度で出題されています。

詳しい内容は該当する勘定科目や取引を勉強した後に覚えた方が理解も早いと思います。各自の学習すべきタイミングでご覧ください。

日商簿記3級で出題されるおもな補助簿

帳簿名 内容
1.売掛金元帳 売掛金が増減した時に得意先毎に取引内容、取引金額、売掛金残高などを記帳する帳簿
2.買掛金元帳 買掛金が増減した時に仕入先毎に取引内容、取引金額、売掛金残高などを記帳する帳簿
3.仕入帳 仕入が発生(または消滅)した時に取引内容、内訳、金額などを記帳する帳簿
4.売上帳 売上が発生(または消滅)した時に取引内容、内訳、金額などを記帳する帳簿
5.商品有高帳 受入・払出しなど商品が増減した時に商品の種類毎に取引内容、数量、単価、金額、残高などを記帳する帳簿
6.現金出納帳 現金が増減した時に取引内容、収支金額、残高などを記帳する帳簿
7.当座預金出納帳 当座預金が増減した時に取引内容、金額、残高などを記帳する帳簿
8.小口現金出納帳 小口現金が増減した時に取引内容、金額、内訳明細などを記帳する帳簿
9.受取手形記入帳 受取手形が発生、消滅した時に取引内容、支払人、振出人、振出日、金額などを記帳する帳簿
10.支払手形記入帳 支払手形が発生、消滅した時に取引内容、支払人、振出人、振出日、金額などを記帳する帳簿

簿記3級 基本 簿記3級 期中取引 簿記3級 決算手続き 簿記3級 伝票会計