日商簿記試験で使う電卓の選び方とおすすめ
日商簿記試験で電卓の使用が認められており、ほぼ全員の受験者が電卓を試験会場に持ち込んでいます。
世にはたくさんの種類の電卓があり、大きさや機能はそれぞれ違います。
それゆえ、簿記の学習でどのような電卓を使えば良いのか迷っている方も多いのではないでしょうか。
このページでは、これから簿記を学習する人、日商簿記試験を受験する人のために、試験で使用できる電卓、電卓の選び方、おすすめの電卓など、電卓に関するノウハウを詳しく紹介します。
日商簿記試験で使える電卓の種類
日商簿記試験の公式サイトでは使用できない電卓について下記の通り定められており、これに準じた電卓を持ち込めます。
スマートフォンやスマートウォッチに搭載された電卓は使用できません。
計算器具(そろばん、電卓)を使用しても構いません。ただし、電卓は、計算機能(四則演算)のみのものに限り、例えば、以下の機能があるものは持ち込みできません。
・ 印刷(出力)機能
・ メロディー(音の出る)機能
・ プログラム機能(例:関数電卓等の多機能な電卓、売価計算・原価計算等の公式の記憶機能がある電卓)
・ 辞書機能(文字入力を含む)
(注)ただし、次のような機能は、プログラム機能に該当しないものとして、試験会場での使用を可とします。・日数計算 ・時間計算 ・換算 ・税計算 ・検算(音の出ないものに限る)
電卓選びの6つのチェックポイント
10桁以上表示できる
日商簿記試験を受けるなら10桁以上表示される電卓を選びましょう。
8桁表示の電卓では億以上の桁の計算ができません。
日商簿記4級や3級の試験なら、9桁以上の計算が求められる問題は出題されてませんが、2級、1級、税理士を目指す人は最低でも10桁表示が必要ですし、仕事でも使える電卓を選んでおいた方が良いでしょう。
12桁表示がおすすめ。
フラットボタンは避ける
ボタンに凹凸のない、カードタイプの薄っぺらい電卓は避けましょう。
フラットボタンの電卓は素早く打鍵(だけん)できなかったり、打ち損じが生じる確率が高くなります。
ほとんどの電卓はボタンは凸凹してますが、カードタイプや小型電卓は要注意。電卓はキータッチが大事です。
大きなボタンとディスプレイ
大きさは縦170×横100mm(ミリ)以上の電卓が良いでしょう。このくらいの大きさがあれば「小さすぎて打ちづらい」と感じることはないと思います。
ボタンやディスプレイの大きさも大事。ボタンは特によく使う「+」キーが他のキーよりも2倍になっている電卓が使いやすいです。
文字も大きいに越したことはありません、見やすいものを選びましょう。
「00」ボタン搭載
一度の打鍵で0が2回打てる「00」ボタンがある電卓が望ましいです。
たとえば、1,000,000を入力する時「00」がないと0を6回も押すよりも3回押した方が簡単です。試験中に緊張のさなか0を6回押すのと3回押すのでは大違い。大げさに聞こえますが6回押した時は慣れていないなら目視確認も必要です。「00」の付いた電卓で練習するとよりスムーズに計算できるので練習しましょう。
早打ち機能(キーロールオーバー機能)搭載
キーロールオーバー機能とは次のキーを入力する際、前のキーを離す途中から押しはじめても入力できる機能のことです。
この機能がなければ、たとえば12を入力する時に1のボタンを離した後に2を押さなければいけないため、早打ちができません。
キーロールオーバー搭載ならパソコンをブラインドタッチする感覚でスムーズに打鍵ができます。高価な電卓ならこの機能が搭載されています。
壊れた時のための2つ持ち
もしも試験中に電卓が壊れてしまったら試験官も貸してくれないので問題が解けなくなってしまいます。もしものために試験時は2つ以上の電卓を持ち込みましょう。
日商簿記試験でおすすめの電卓2選
CASIO DW-20A-N(6,480円~)
私もこの電卓を使って日商簿記3級と2級に合格しました。
次に紹介しているCASIO JS-20WKと比べてしまうと若干軽くて不安定さを感じる方もいるようですが、たしかにCASIO JS-20WKのキータッチの感覚は最高ですが、JS-20WK でも十分だと思います。
CASIO JS-20WK(13,824円~)
最初はどうしてこんなに高いのか首をかしげましたが、使ってみると納得の使用感。
他の電卓と比べると使いやすさは一目瞭然。キータッチの質が違います。
また、サイレントタッチキーといって、従来の機種と比べて操作音が静かなので周りへの配慮もできています。
CASIO DW-20A-Nで十分ですが、実際に比べてみるとこちらがほしくなります。料金と相談して決めましょう。
電卓操作術がわかりやすく書かれた本
本書のタイトルは「日商簿記受験生のための電卓操作完ぺき自習帳―これで楽勝合格 総得点20点アップのトラの巻」
日商簿記試験の受験生に的を絞って電卓の使い方を紹介しています。
電卓に付いているのは知っていたが、一度も使ったことのなかったボタンや機能をイラストを使ってわかりやすく説明しています。
この内容知らなくても簿記試験に合格することはできますが、知って損はない内容がたくさん載っています。
学習の効率があがりますし、経理関係の実務に付く方や日商簿記2級以上、税理士などの上位資格に挑戦される方は簿記を学習しながらこの本をお読みになることをおすすめします。