信用取引入門3 制度信用取引と一般信用取引
信用取引には、制度信用取引と一般信用取引の2種類があり、取引できる銘柄や、お金や株を借りるときの金利が違います。このページでは、制度信用取引・一般信用取引、それぞれの内容や違いについて、わかりやすく説明します。
制度信用取引とは
制度信用取引は、証券取引所が決めたルールに則って行う信用取引です。借りたお金や株の返済期限は6ヶ月以内です。借りたお金にかかる金利は信用金利、借りた株にかかる金利は貸株料といい、制度信用取引では信用金利・貸株料ともに各証券取引所ごとに決められています。
制度信用取引で扱える銘柄は、証券取引所が公表している基準を満たしたものに限られます。このうち、信用買いができるものを「制度信用銘柄」、信用買い・信用売りの両方できるものを「貸借銘柄」といいます。2014年時点では、上場会社数3,459社のうち信用銘柄数が3,454社(99.8%)、貸借銘柄数は1,947社(56.3%)あります。
一般信用取引と比較すると、信用金利や賃株料などの取引コストが低くく抑えられてる点と、信用売りができる点が制度信用取引の魅力です。
一般信用取引とは
一般信用取引も各証券会社が決めたルールに則って行う信用取引です。借りたお金や株の返済期限は1日だったり無期限だったりと、会社によって異なります。また、制度信用取引と比較すると金利は高く設定されています。
取引の対象となる銘柄は、各証券会社が選定した銘柄に限られます。最も取り扱い銘柄が多い証券会社はカブドットコム証券で、2,300社の銘柄を扱っています。
一部の証券会社では、新規上場株や当日返済を条件に信用売りも可能になりましたが、まだ一般的ではありません。 制度信用取引と違い、決済のタイミングを自由に選んで損失の機会を減らせる点は魅力です。ただし、長期間の取引では金利が大きく膨らむので注意しましょう。
制度信用/一般信用取引の違い
制度信用取引の特徴は、1)返済期限は注文から6ヶ月以内、2)金利や賃株料が比較的低い、3)信用売りできる、でした。それに対して、信用取引の特徴は、1)返済期限は1日~無制限、2)金利や賃株料が比較的高い、3)信用売りできるが対象銘柄が少ない、でした。
どちらの取引方法を選ぶかは、取引期間で考えましょう。短期的な取引であれば、取引手数料が取引コストの大きな割合を占めます。逆に、中長期的な取引であれば、金利負担が大きな割合を占めます。自身の取引スタイルを踏まえて、よりコストの掛からない証券会社を選びましょう。
国内株・信用取引の手数料比較ランキング、国内株・信用取引(制度/一般)の信用金利比較ランキング、国内株・信用取引(制度/一般)の貸株料比較ランキングも参考にしてみてください。