赤ちゃんに非加熱処理の天然水を飲ませてはいけないのか?
ミネラルウォーターやウォーターサーバーの広告などを見ていると、赤ちゃんにもおすすめの水だという売り文句を目にすることがあります。おすすめだと言える根拠の1つに加熱処理しているからというものがあります。ということは、非加熱処理の天然水は赤ちゃんのミルク作りなどに使ってはいけないのかという疑問が浮かんだので、本当のところはどうなのか調べてみました。興味のある方はご一読ください。
加熱処理と非加熱処理の水の違い
まず加熱処理と非加熱処理について簡単に説明しておきたいと思います。現在、飲料用として流通しているミネラルウォーターなどは、食品衛生法に定められている水質基準をクリアしているものになります。その水質基準をクリアするためには、採水された時点で水分中に含まれている細菌などの不純物を殺菌する必要があります。そのために加熱して殺菌処理を施すことを加熱処理と言います。しかし、天然水用などのために採水される水の中には、採水された状態で、水質基準をクリアしている水もあります。こういった水は、加熱処理を施さなくても飲料用として流通させることが法律的に可能となります。
かといって、殺菌処理を全くされていないというわけではありません。あくまで、加熱処理を施さなくても基準をクリアしているというだけで、加熱以外の方法で殺菌はされています。非加熱処理は、加熱によって失われるはずだったミネラル成分や、水の味わいを左右すると言われている溶存酸素が、そのまま残るというメリットがあります。そのため、非加熱処理の天然水は、加熱処理されているものよりも、ミネラル成分豊富で味も美味しい天然水という売り文句で販売することができるというわけです。
赤ちゃんに非加熱処理の水を使う上での問題点
それではここから、実際に赤ちゃんのミルク作りなどに、非加熱処理の水は使ってよいのかを考えていきたいと思います。
衛生面の問題
まず、衛生面から見てみましょう。非加熱処理のものは、加熱処理のものより衛生面に不安があるのかと言えば、基本的には無いと言えます。加熱処理のものと同じ、もしくはそれ以上に安全だと断言することはもちろんできませんが、法律で定められた基準をクリアしている水だということ、加熱以外の方法で殺菌処理を施しているということから、衛生面に特別な問題はないと言えそうです。実際、赤ちゃんに非加熱処理の水を使ってはいけないとか、危険だという情報は、調べた限りでは見つかりませんでした。それでも心配な方、慎重をきしたい方は、水道水と同じように一度煮沸してから使うとよいでしょう。
成分量の問題
次に、含有成分量の問題を見てみましょう。赤ちゃんは消化機能が未発達なため、ミルク作りなどに使う水は、ミネラル成分などをなるべく含んでない方が望ましいとされています。これは粉ミルクに、ミネラルを含め赤ちゃんに必要な量の栄養素が入っているためでもあります。使う水にミネラルが多く含まれていたりすると、消化機能に余分な負担をかけてしまって、消化不良などを起こしやすくなると考えられるからです。大抵の場合、非加熱処理の水には加熱処理されたものより、成分が多く含まれています。このことが、赤ちゃんには、かえってデメリットになります。含有成分量から考えると、赤ちゃんのお腹に余分な負担をかけてしまいかねない非加熱処理の水は、あまりおすすめはできないと言えるでしょう。
非加熱処理の水は特別危険ではないが、適しているわけでもない
以上のことから、非加熱だからといって衛生面で特別な危険があるわけではないが、成分量が多いということが赤ちゃんの体にはあまり望ましくないということになります。つまり結論としては、非加熱処理の水を赤ちゃんのミルク作りなどに使うのは「絶対ダメというような危険があるわけではないので、使ってもいいけど、少しお腹を壊しちゃうことはあるかもよ」ということになります。要するにあえて使う必要もメリットもないということだと思います。家に非加熱処理の水しかないという状況であれば、使っても構わないという程度のものだということです。では赤ちゃんのミルク作りなどに、より適した水とはどういうものなのかという話は赤ちゃんのミルク作りにおすすめのウォーターサーバーのページでしていますので、興味のある方はご覧ください。
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